岡山市の大森雅夫市長と岡山県の伊原木隆太知事。岡山のまちづくりにおけるキーパーソンですが、注目された対面での協議は実現しませんでした。
新しいアリーナ構想への県の参画について意見を聞こうとした大森市長。一方、県は「参画する判断に至らなかった」として、10月28日、事務方を通して対面協議はできないと市に伝えました。
(竹下美保 記者)
「午前9時半前、県の担当者が市のスポーツ文化局を訪れました」
岡山市役所を訪れたのは、岡山県の環境文化部長など4人。市の担当者と約40分、懇談しました。新アリーナ構想については、公約にしていた大森市長が10月の市長選で4選を果たしていて、事業化目前の段階まで来ています。
大森市長は改めて県に、参画の意思があるかどうか確認が必要だとして、10月末までに伊原木知事と対面で協議したいとする文書を送っていました。28日の懇談を終えて市の担当者は…。
(岡山市スポーツ振興課 吉田武生課長)
「現時点でも状況は変わっておらず、県として現時点では新アリーナの整備に参画するという判断には至らなかったと回答いただいた」
市と県によりますと、県は大森市長と伊原木知事の対面協議はできないと口頭で伝えたということです。市はこれまで県に対し、整備費用の一部の負担を求めていましたが、県は2024年5月、事業に参画しないと伝えていてそれ以降、協議の場は設けられていません。
(岡山市スポーツ振興課 吉田武生課長)
「一つの節目ということで、岡山県の意向確認をして答えをもらたたので粛々と市として判断していくと」
これを受け大森市長は、「非常に残念だ」と、話しているということです。トップ同士の会話がないまま、新アリーナ構想は、改めて市単独の事業として進められることに。市は早ければ11月末までに事業化へのゴーサインを出すか決断したいとしています。