27日午後5時過ぎ、羽田空港に到着したアメリカ大統領専用機「エアフォースワン」。
機内から姿を現したアメリカ・トランプ大統領は、右手の拳を上げたあと手を振り、ゆっくりとタラップを降り、出迎えた木原官房長官と固い握手を交わしました。

初対面を前に先日、電話会談を行った高市首相とトランプ大統領。
その印象について、高市首相は「(トランプ大統領は)とても快活で楽しい方だなと思った。私のことをよく認識していただいて」と話しました。

対米投資や防衛費の増額など日米間に懸案もある中、今回の首脳会談では、安倍元首相とトランプ大統領の時のような信頼関係を高市首相が築けるかに注目が集まっています。

こうした中、日本に向かう機内でトランプ大統領は記者団の取材に応じ、「日本ではすばらしい友好関係を発表するだけだ」と語りました。

そんなトランプ氏は日本到着後、早速、SNSを更新し「日本に到着した。陛下にお会いするのが楽しみだ」と投稿しました。

羽田空港に到着後、大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」に乗り換えたトランプ氏は、このあと天皇陛下と面会する予定です。

朝から厳重な警備が敷かれていた東京都内。
警視庁の警察官全体の3分の1にあたる最大1万8000人態勢で警戒にあたっていました。

正午前、都内の公園では歩く方向全てに警察官の姿が。
この公園は午後3時には閉鎖されることに。

午後になると、トランプ大統領が到着する羽田空港などでは警備の緊張感がさらに増していました。

午後3時ごろ、首都高速の高樹町出入口では、警察官による大幅な交通規制が始まりました。
午後4時ごろの皇居の前には、警視庁の車両が10台ほど止まっていて緊張感が高まっていました。

皇居に来た人は「トランプ大統領が来るっていうのを聞いていたので、どんな感じなのかなって思ったら、周りも警察が多くてすごくびっくりしました」と話しました。

警察官らが皇居前の側溝やマンホールなどを調べたほか、アメリカ大使館周辺では午後4時過ぎ、上空にドローンが飛んでいるのが確認できました。
日本政府関係者によると、このドローンはアメリカ側が警備のために飛ばしているといいます。

そんな厳戒警備の中、28日に行われる日米首脳会談。
日本に向かう「エアフォースワン」の中で、トランプ大統領は「新首相との会談を楽しみにしている。彼女は私の友人である安倍晋三元首相の偉大な仲間で友人だった。2人は非常に親密で思想も近かったと聞いている。それは日米双方にとって有益だ。彼女はすばらしい首相になるだろう」と語りました。

トランプ氏は個人的な信頼関係を築いた安倍元首相の名前を出し、その安倍氏に近い人物だとして、高市氏を“良い首相になる”と持ち上げました。

直接対面を前にトランプ氏が相手の首脳を高く評価するのは珍しいといいます。

その評価の高さはこんなところにも。
28日、高市首相は大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」にトランプ氏と同乗するとも伝えられています。

日本とアメリカの強固な関係性を世界に伝えるメッセージとなり得るのか。
対米投資や防衛費の増額など、日米間の懸案もある中、首脳会談の行方が注目されます。