参政党は27日、議員立法「刑法の一部を改正する法律案(日本国国旗損壊罪)」を参議院に提出した。
夏の参院選の結果、議席を大幅に増やしたことで、結党以来初めて参政党単独での法案提出が実現した。
法案提出後、取材に応じた神谷代表は、「刑法上、外国のものに対する刑罰はあったが、日本の国旗には無かった。先の参院選の時に、日本の国旗にバツ印を付けるなどして街頭演説を妨害してくる人たちがいた。これは国家に対する冒涜(ぼうとく)にもなり、早めに法制化しようと考えた」と、法案提出の背景を説明した。
刑法は、「外国に対して侮辱を与える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の拘禁刑又は20万円以下の罰金に処する(刑法92条)」と罰則が明文化されている。
参政党は提出した法案で、刑法に「日本国国章損壊の罪」という章を新たに加え、「日本国に対して侮辱を与える目的で、日本国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の拘禁刑又は20万円以下の罰金に処する」と定めることとした。
神谷氏は、「他国の国旗は(損壊が)ダメで、自国の国旗は良いというのは、いびつだった。他国の国旗も大事にすべきだし、自国の国旗も大事にされなければならない。同じように扱うという、至極まっとうなものを要求した」と、提出の意義を強調した。
また、自民党と日本維新の会が交わした連立政権樹立の合意書で、2026年の通常国会で「日本国国旗損壊罪」の制定を目指すとしている点に触れたうえで、神谷代表は「独り占めする気は更々ない。なるべく多くの合意を取り付けて法制化したい」と述べ、法案成立に向けた協力を与党に呼びかけた。