静岡県の財源不足が顕著な状況に陥り、平木省 副知事が「財政危機宣言レベル」と評する中、鈴木康友 知事は10月27日、「もっと早く気がついたうちに手を打ってほしかった」と川勝平太 前知事に対して恨み節をこぼしました。
静岡県では来年度の当初予算について640億円の財源不足が見込まれていて、平木副知事は「財政危機宣言レベル」と危機感をあらわにしています。
こうした中、鈴木知事は10月27日の定例会見で「1年・2年でこういう状況になったわけではなく、静岡県はかなり大型の投資を以前より繰り返してきた。県単独事業が他県と比べて多く、そういうものの積み重ねで歳入を歳出が上回る中、この7~8年は資金手当債を発行し、いわゆる自転車操業を繰り返してきた」と指摘しました。
資金手当債は財源不足額を補填するため特別に認められる地方債であることから、鈴木知事は「県は国と違って徴税権も貨幣の発行権もないので、県が単独で発行した赤字はいずれ県が単独で返していかなければならず、将来に大きなツケを回すことになる」と述べた上で、「この問題は早く手をつければ、傷が浅いうちに手当てできるものであり、先に行けば行くほど深刻になる。もっと早く気がついたうちに手を打ってほしかった」と2024年5月まで約15年にわたって県政の舵取り役を担った川勝前知事を暗に非難しています。