任期満了に伴う宮城県知事選挙(10月26日投開票)は、現職の村井嘉浩氏が当選を確実とした。
村井氏は仙台市内の事務所で支持者を前に万感の思いを語った。
「もう一度やった方がいいと背中を押された」

「皆様、この18日間、本当にお世話になりました。ありがとうございました」
村井氏は深く頭を下げたあと、出馬を決意するまでの葛藤を明かした。
「正直に申し上げますと、7月の末まで引退するかどうか本当に悩んでいました。
いろんな方に相談したところ、『もう1回やった方がいい』『応援するから』と言っていただき、出馬を決意いたしました。
妻にも随分迷惑をかけましたが、『一生懸命応援するから頑張れ』と言ってくれました」
「多くの支援に支えられた」郡市長にも感謝

「県議団の皆さん、自民党、公明党、維新の会、無所属の会、実質的には40名の県議会議員の皆さんが一生懸命応援してくださいました。
県内35人の市町村長の皆さん、そして最後は郡市長までマイクを握ってくださいました。
あのタイミングでマイクを取ってくださったおかげで、翌日の新聞に載り、雰囲気が変わったと思います。今ごろフランスで喜んでおられるでしょう」
村井氏は仙台市議会議員や各市町村議員、団体関係者、後援会、県民への感謝も繰り返し述べた。
「経験したことのない選挙」SNS誹謗中傷にも冷静に対応

「6回目の知事選ですが、今まで経験したことのない選挙でした。
まるで一つの政党、参政党と戦っているような選挙でした。
SNSでデマや誹謗中傷が拡散していく。そうした中でも、私は対抗することなく、県内を回り、有権者の声を聞くというオーソドックスな選挙を貫きました」
途中、報道各社の調査では劣勢と伝えられたこともあったが、終盤に情勢が変わったと振り返る。
「多分あの時点ではかなり負けていたと思います。
しかし、皆様方が危機感を共有してくださり、事務所の雰囲気も最後の3~4日で大きく変わったと妻から聞いていました。
それを信じて最後まで頑張った結果、こうして当選することができました」
「20年の県政、間違っていなかった」
「これはひとえに、20年間やってきたことが間違っていなかったということ。
そして『これからの4年間、集大成をやっていいよ』という県民のご評価をいただいたものだと思っています」
「すべての県民のために」謙虚に県政運営へ

「お約束したことを次の4年間で確実にやりたいと思います。
一人では何もできません。今日お越しの皆様、ぜひこの4年間ご指導ください」
また、支持しなかった有権者にも向けてこう述べた。
「応援してくださらなかった方、投票してくださらなかった方も大切な県民です。
そうした方々にも謙虚に、しっかりと対応していきたい」
「宮城県を少しでも良い形で次の代にバトンタッチできるよう、全力を尽くします。
これからの4年間、よろしくお願いいたします。ありがとうございました」
仙台放送
