21日に発足した高市政権が早速”高市カラー”の動きを見せています。
きょう、高市総理が心身の健康と労働者の選択を前提に、「時間外労働(残業)時間の規制の緩和」を検討するよう、上野厚生労働大臣に指示していたことが分かりました。
「残業時間の規制緩和」は、高市総理が総裁選の時から公約に掲げていて、総裁になった際の「ワークライフバランス捨てます宣言」が話題を集めていました。
一方、日本共産党の志位議長は「ワークライフバランスという言葉を捨てることを国民に強要するな」とSNSで述べるなど、野党からは批判の声が上がっています。
カンテレ「newsランナー」に出演した橋下徹さんは規制緩和に賛成し、「特定の地域で実験的にやったらいい」と発言しました。
■残業時間規制緩和に”賛成”の橋下さん
現在、会社員はワークライフバランスを守るための「働き方改革」で、いわゆる「三六協定」が結ばれていて、残業時間の上限は原則月45時間、年360時間となっています。
今後、”働きたい改革”に舵が切られるのでしょうか?
【橋下徹さん】「僕は賛成です。高市さんの、『働いて働いて』が批判されてますけども、労働者の立場は労働時間しっかり守らなきゃいけませんけども、経営者とか個人事業主とか、僕自身も個人事業主だからよく分かんないんだけど。
個人事業主は労働時間とかなにもないですよ、そんなの。もう24時間365日働く。だけど、休みも自分で勝手に取れると。これが、労働者じゃない立場の働き方で、高市さんは国家のリーダーで。国会議員も特別職ですから、労働者じゃないんでね。働いて働いていいじゃないですか」
■規制緩和「特定の地域で実験的にやったらいい」と橋下さん
実は橋下さんも大阪市長時代、労働基準法の緩和に乗り出そうとしていたということです。
【橋下徹さん】「ただ、労働者はちゃんと守られます。ただ、いま日本の実情を見ると、いろんな職種の中で、一律の時間規制に馴染まない職種もあることはあるんですよ。だから僕は一律に全部規制するんじゃなくて、逆に一律に全部緩和するのでもなく、特定の地域とかで、1回実験的にやったらいいと思うんですよ。
僕も大阪市の御堂筋の周辺部分で、同じようなことを、労働基準法を適用しないような特区を作ろうとして、その時は全部国から却下されました。
だから高市さんも全国一律で全部緩和するというと、みんな労働時間長くなると思ってしまうから、特定の地域ごとでちょっと実験的にやってみたらいいと思いますよ」
■外交控える高市総理「最初の人間関係のとっかかり」に期待する安藤さん
さらに、これからの高市総理の予定は外交の予定が盛りだくさんです。
・26~28日 ASEAN関連首脳会議(マレーシア)
・27~29日 トランプ大統領が来日予定
・31~11月1日 APEC首脳会議(韓国)
【ジャーナリスト 安藤優子さん】「本当に準備期間がすごく短いと思います。だけれども、これまで外務省とかは、折を見て党本部に入ったりとかして、勉強する場を提供してきたっていう話もあるじゃないですか。
ということは、まあまあ下準備的にはできてるんじゃないかと思うし。あと、すごいじゃないですか。高市さんの情報収集と、それを記憶する力は。別に目の当たりにしたわけじゃないですけども。だからその準備期間を補って余りある力を発揮なさると思うんです」
■「人間性をぶつけてほしい」と橋下さん
【橋下徹さん】「細かな話は官僚に任せておいて、やっぱりファーストコンタクト、人間と人間のぶつかり合いなので。高市さんの自論と、人間性をぶつけるだけで充分だと思います。
高市さん、総理になる前の主張からかなり今マイルド路線になってきて、イタリアのメローニ首相と同じようなやり方を意識しているのかなと思ってます。『韓国のり大好き』とか、色んなこと言ってますね。
だから本当に高市さんの人間性と、持論を本当にトップ同士でぶつけて、ちょっと最初に良い人間関係を作ってみてほしい」
【安藤優子さん】「やっぱり化学反応っていうんですか。首脳外交ってそこじゃないですか。どこまで相手の機微に触れるかで取っ掛かりをつかむので、最初から『防衛費上げます』とか、そういう直球を投げる必要はないと思います」
(関西テレビ「newsランナー」2025年10月22日放送)