山陰で早くも流行シーズンに入ったインフルエンザ。
医師は早めのワクチン接種を推奨しています。

くにもと耳鼻咽喉科・國本泰臣院長:
今年は例年よりも、やや早めに流行が始まっているようですので、もうすでに鳥取県では流行が始まっていると言えると思いますね。

米子市のクリニック。
ここでも徐々にインフルエンザの患者が増えつつあり、感染拡大の入口に入っているといえます。

島根県の1医療機関あたりの患者数は直近の1週間で「3.20人」、流行開始の目安である「1人」を大きく超えています。
特に松江・雲南・隠岐で患者数が急増していて、過去10年で2番目に早い流行期入りとなっています。

こうした中、10月上旬から接種が始まっているインフルエンザのワクチン。
早い流行期入りには、早めのワクチンが重要だと医師は指摘します。

くにもと耳鼻咽喉科・國本泰臣院長:
ワクチンを打っても、すぐすぐ免疫ができるということではない。早めに打っておいた方がより安心。
インフルエンザが流行る時期の間、ワクチンの効果はある程度期待できる。

接種後に免疫ができるまで約1週間かかるとされていることから早めの接種を推奨しています。
また、ワクチンの効果は半年は持続するため、早い段階で打てる時に打っておいたほうがいいと言います。

ところでインフルエンザが疑われる場合、気が重いのが…病院での検査です。
鼻の奥をグリグリされ、違和感や痛みを感じた人も多いと思います。
そんな悩みを解消しようと、こちらのクリニックでは「痛くない」最新の検査方法を導入しています。

くにもと耳鼻咽喉科・國本泰臣院長:
こういった専用のものがありますので、これでのどの写真を撮る形になりますね。

AIを使った検査システム。
専用の機械でのどの奥の写真を撮影し、AIがのどの腫れなどを検知。
事前に入力した体温や症状、ワクチン接種の有無などの情報をもとに判定を下します。
精度は鼻をグリグリする抗原検査と変わらず、患者の負担軽減や時間短縮につながっているということです。

一方でこんな課題も…。

くにもと耳鼻咽喉科・國本泰臣院長:
抗原検査をすると、インフルエンザのAかBかというのがわかりますけど、これはAかBかまではわからない。型の区別はつかないっていう形になりますね。

ウイルスを直接検知しているわけではないため、A型かB型かまでは判別できません。
また、抗原検査で可能なインフルエンザと新型コロナの同時判定はできないといいます。

くにもと耳鼻咽喉科・國本泰臣院長:
とにかくインフルエンザかまず知りたいっていう方であれば、まずこういったものをしてみる選択肢はあるかなと思う。
最初にインフルエンザを調べて、そこで陽性だったらほかのものはそんなに可能性としては高くないのかなと思います。

システムは今後アップデートされていく予定で、10月末からは新型コロナの判定もできるようになるといいます。
こうしたAIを使った検査システムは山陰でもいくつかのクリニックで導入されていて、今後、さらに普及が進むのか注目されます。

TSKさんいん中央テレビ
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