21日に誕生した高市新総理を受け、東京株式市場では新政権の経済対策への期待から日経平均株価が5万円の大台に迫る動きを見せた。しかし22日は利益確定の売り注文が広がり、一時700円以上の値下がりとなる乱高下を記録。この状況を受け、富山県内では証券会社への問い合わせが増加している。

投資家の期待と市場の反応

積極財政を掲げる高市新総理の経済対策への期待が高まる中、富山市の証券会社には県内の投資家から多くの問い合わせが寄せられている。

島大証券営業部の佐伯幸雄部長は「自民党内での(総裁選の)話から始まって注目度はものすごく高いです。みなさん期待を持っているのでは」と語る。

22日の東京市場は取引開始直後から半導体関連銘柄を中心に売り注文が広がり、日経平均株価は一時700円以上下落。その後買い戻しの動きが出て、終値は前日比8円27銭安の4万9307円79銭と3日ぶりの反落となった。
休眠客の復活と今後の展望

この乱高下相場に対して投資家からは「何が儲かるか」という問い合わせが増えているという。佐伯部長は「株の世界はイメージ力が強い。休眠客から電話がかかってくる。こんだけ動いているから乗り遅れたらいけないと一時やめていた方が徐々に参加されているのは事実」と状況を説明した。

維新との連立政権となったものの少数与党であるため、今後の国会運営や予定されているトランプ大統領との首脳会談、新政権の政策によって市場は変化するとみられている。

佐伯部長は「株価が行き過ぎたものは下がってくる」と指摘し、去年から始まった新NISAで増えている投資初心者に対しては、乱高下する市場に一喜一憂せず長い目で見た投資を心がけるよう助言している。