当選同期会に見る野田聖子氏の素顔

菅政権の発足から約1ヵ月。各派閥のバランス型となった自民党の主要役員の中で、紅一点、存在感を発揮しているのが無派閥ながら要職に就いた野田聖子幹事長代行だ。

37歳で郵政大臣に抜擢されたほか、女性議員で初めて衆議院本会議の議事進行係を務めるなど、華々しい経歴を歩んできた一方、郵政民営化法案に反対し一時自民党からの離党を余儀なくされるなど、山あり谷ありの政治家人生を送ってきた野田氏。

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初当選は1993年で、同期には安倍前首相や岸田前政調会長など、そうそうたるメンバーが名を連ねている。

そしてこのメンバーは定期的に「同期会」を催していて、全員が毎月お金を積み立てて開催している。明るい性格の野田氏は会場の店を決める「幹事」を任される中心的存在で、安倍前首相と共に物静かな岸田元外務大臣にツッコミを入れたりいじったりするなどして、会を盛り上げているという。

そして野田氏と言えば大の「酒豪」で知られる。かつては二軒目、三軒目は当たり前の「豪快さ」が持ち味だった。ただ、2011年に出産してからは、子どもとの時間を作るために夜会合も極力「一軒」にし、セーブしている。

「子どもの未来」を前面に掲げる一方「女性政策」の言葉は嫌い

野田氏はかなりの「子煩悩」で、議員会館の事務所に息子さんを連れているところをよく目撃するが、その時の表情はまさに「母親」そのものだ。ただ、連日仕事の日程がびっしり入っているため家事全般は旦那さんが行っていて、野田氏は政治活動に全力を注げるのは「家族やスタッフのおかげ」と感謝を口にしている。

そして、野田氏は自身のスローガンに「子供たちの未来を重視した政治」を掲げている。そこには「母親」として将来世代への責任を重く感じていることがうかがえる。こうした姿勢から「女性政策」に積極的だというイメージがもたれているが、ただし野田氏はこの「女性政策」という言葉自体は嫌いなのだ。

9月に行った外国特派員協会での記者会見でも「女性政策という言葉をなくさないといけない」と語っていた。自民党という男性議員9割の「超・男社会」の中で、男性から「女性はこうでしょ」と押しつけられてきた政策に疑問を感じるからだ。野田氏は、「女性活躍」も、男女が一緒に力を合わせる社会の実現であるべきだと考えている。

女性初の総理大臣へ「20人の壁」を乗り越えるチャンス活かせるか

その野田氏の最終目標は「総理大臣」だ。ただ総理になるための自民党総裁選出馬には、「推薦人20人」を集めるというハードルをクリアする必要がある。ところが野田氏は派閥に属さない「無派閥議員」であるため20人の推薦人を集めるのは容易ではない。頼みの女性議員も自民党ではおよそ1割しかいないため、これまでもたびたび出馬断念を余儀なくされてきた。

そうした中で今回、菅首相から「幹事長代行」という重要ポストに起用されたのは、支持してくれる仲間を増やすチャンスとも言える。野田氏は今、幹事長代行として積極的に情報発信に取り組んでいますが、「女性初の総理大臣」という夢に近づけるのかどうか、今後の動向に注目が集まる。

(フジテレビ政治部 門脇功樹)