21日に自民党・高市総裁が女性初の総理大臣に選出されたことについて、各国の政府やメディアの反応をまとめた。

イギリスのロイター通信は「強硬派の高市氏が勝利、日本のガラスの天井を打ち破る。保守色強まることに」と速報で伝えた。また、高市氏が日本初の女性首相になる見込みで、市場は高市氏の経済政策を好意的に受け止めていると分析している。

また、高市氏が安倍晋三元首相に近く、イギリスのマーガレット・サッチャー元首相を崇拝していると紹介している。

中国の国営テレビは「高市氏が衆議院の首相指名選挙の第一回投票で過半数を超える票を獲得し日本の第104代首相に選出された」と速報で伝えた。「高市氏は日本の右派政治家の代表格の1人で、積極的な財政政策の実施と防衛費の増額を主張している」などと伝えている。

一方、中国外務省の報道官は21日の会見で高市氏の新首相への選出について「結果を注視しているが、これは日本の内政問題だ」としたうえで、「歴史問題や台湾問題などにおける政治的約束を誠実に履行し、日中戦略的互恵関係を全面的に推進することを期待する」と述べた。

高市氏は来週以降に予定されるASEAN(東南アジア諸国連合)の関連会議や、APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会談の場で、習近平国家主席や李強首相との接触があるのか注目される。

韓国の聯合ニュースは高市氏について「非世襲の女性政治家として『ガラスの天井』を破り地位を固めてきた」と紹介する一方、「強硬保守性向で知られる高市氏は靖国神社に参拝し、歴史・領土問題で韓国の立場と反する発言を繰り返してきた」とし「今後の韓日関係に大きな変化が起こりうるという見通しも出ている」と伝えた。

また、連立の枠組みを巡り、「これまで自民党の右傾化の流れにブレーキをかけてきた中道保守性向の公明党が連立から抜け、右翼政党である日本維新の会が連立パートナーになったという点は、憂慮すべき状況変化」だと指摘している。

一方、韓国外務省は高市氏の首相選出を受け「日本の新内閣とも緊密に疎通し韓日関係の肯定的な流れを継続するため協力し続ける」とコメントしている。

台湾の頼清徳総統は新首相に決まった高市総裁に祝意を表明した。

頼氏は21日、総統府を通じて発表したコメントで、新首相に選出された高市氏に祝意を表明し、「日台関係の友好が引き続き深まることを期待する」と強調した。

頼氏は今年4月、台湾を訪問した高市氏と会談している。

台湾メディアによると高市氏は当時の記者会見で、日本と台湾の関係について「非政府間の実務関係であっても堂々と実務を強化すべき」との立場を示していた。

また、インドのモディ首相は自身のSNSに「高市総裁の総理就任を心よりお祝い申し上げます」と投稿。
その上で「インドと日本の特別戦略的グローバル・パートナーシップの一層の強化に向けて
緊密に連携して取り組むことを楽しみにしています」とコメントした。

フジテレビ
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国際取材部
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