自民党と日本維新の会が20日、連立政権を樹立することで正式に合意しました。
一方、大阪では維新が設立されてから、自民は国政選挙で議席を争ってきました。
ことし7月の参議院議員選挙で自民党の大阪府連会長として維新と“戦った”青山繁晴参議院議員は「黙っていると大阪埋没」と題して、「維新側に選挙区調整(各選挙区の候補者を自民か維新かに絞ること)はしないということを自民党側が勝ち取らないといけない」と発言。
「声を上げないと“大阪自民” はなくなる?」という質問に「そうです」と断言しました。
■大阪の選挙区で議席を争ってきた自民と維新
自民と維新の大阪での議席を巡る戦いを振り返ります。
2017年の衆院選では自公で14議席維新で3議席という結果でした。
2024年の衆院選では、19の選挙区で維新が全勝するという結果になりました。
【自民党 青山繁晴参院議員】「(7月の)参院選で私は(大阪府連の)会長でありましたが、自由民主党の候補は大敗しましたので、いかに大阪で維新の会が信頼されているかってことを私は民意としてちゃんと受け止めています」
■大阪の選挙区で自民党の候補者は立候補できるのか
自民と維新が激しく争ってきた大阪の選挙区で自民党の候補者が立候補できるのか、自民党大阪府連の幹部は17日に党本部を訪れ、鈴木幹事長に要望を出していました。
【自民党大阪府連 松川るい会長代行(17日)】「大阪は維新さんの本拠地でもありますし、また公明党さんの協力が大変深くあったところでもありますので。
どういう形であっても、われわれ自民党という政党がしっかり府民のみなさまの声を地方レベル、国政レベルで代弁できるようなありようについて維持していくことが大事であるということだけは申し上げました」
■「選挙区調整はしない 自由民主党の側が勝ち取らないといけない」
こうした動きについて、青山繁晴参議院は「黙っていると大阪埋没」という言葉を掲げ、次のように説明しました。
【自民・青山議員】「これまだ、やわらげて書いたんですよ。
大阪城をいまだに大阪では『太閤さんの城』と言っていますけど、本当は秀吉の作った大阪城は埋(うず)められていて、その上に“東方”徳川家康が造ったお城が乗っかって、それがコンクリートになったんです。
要するに同じようなことになってしまうんです。
具体的に言うと、この自由民主・維新の政権が始まってから、『選挙区調整は大阪では少なくとも行わない、自由民主党が今まで公明党に4つ(選挙区を)渡していましたけど、それも含めて19(選挙区)全部で候補者を立てて、お互いに切磋琢磨しましょう。正々堂々やりましょう』と言わないと、黙っていたら、維新が譲ってくれる(という考えは)それは甘いですよね。
民意を反映して、維新の方が小選挙区を取っているんだから、きちんとこちらから大阪は少なくとも、僕は全国的にやるべきじゃないと思っているけども、連立といっても、選挙区調整はしないっていうことを自由民主党の側が勝ち取らないといけないです。
党利党略じゃなくていろんな意見反映させるためにそれが必要だと思います」
■「声を上げないと“大阪自民”はなくなってしまう?」に青山議員「そうです」断言
【吉原キャスター】「そういう危機感を共有して、声を上げていかないと“大阪自民”はなくなってしまうんでしょうか」。
【自民・青山議員】「そうです。これははっきり言わないと駄目です。
維新の会の1つのよい点は、何でもはっきり言ってきたことだと私は思っていますから、お互いにはっきり言って。
あえて言うと『自公』のときの26年間の教訓。何となくお互いに黙って納めるってことは、公明党の連立離脱だけじゃなくて、連立のあり方自体を変えるべきだと思います。
一番影響を受けるのは間違いなく大阪です。
そのことを大阪府民と一緒に考える自由民主党であるためには、今までの候補者の出し方じゃなくて、7月の参院選で試みたような公募を公平にやって、それを維新との話し合いの、いわばてこにもして。
自由民主党自身が今までの負け続けたことが、なにが原因なのか。自由民主党が実はへたっている、駄目になってるっていうところを見直すことが第一だと思います」
(関西テレビ「newsランナー」2025年10月20日放送)