京都大学霊長類研究所で5年前に判明した研究資金の不正支出問題をめぐり、大学が元所長に2億円の損害賠償を求めた裁判で、和解が成立したことがわかりました。
京都大学は5年前、霊長類研究所でチンパンジーを飼育する檻の設置をめぐり5億円の不正支出があったと発表し、不正に関与していたとして当時の松沢哲郎所長を懲戒解雇していました。
これに対し、松沢元所長は京大の処分は無効だとして大学を訴え、大学側は退職金の返還と大学が返還した補助金のうち2億円の支払いなどを求めて松沢元所長らを訴えていました。
和解調書などによると、今月、大学が2億円の支払いなどを求めた裁判で和解が成立し、松沢元所長が大学に解決金約3300万円を支払うことがわかりました。
その他の訴えについては双方取り下げることが決まったということです。