きのう(10日)公明党は26年間続いてきた自民党との連立からの離脱を発表しました。今回の離脱について元官僚で今年夏の参院選で自民党の比例代表候補になり落選した岸博幸氏はきょう(11日)昼の生放送の情報番組で「(“政治とカネ”の問題の)萩生田氏の幹事長代行の起用以上に麻生氏・高市氏への不信感が大きかった」とその背景について述べました。
公明党の斉藤鉄夫代表は10日、国会内で自民党の高市早苗総裁と会談し、「企業・団体献金の規制強化や派閥裏金事件の真相解明などを求めてきたが自民党側から十分な回答が得られなかった」などとして、26年間続いた自公の連立関係を解消すると伝えました。
11日、昼のニュース情報生番組「ドっとコネクト」(関西テレビ放送)に出演した岸博幸氏は公明党が連立を離脱した背景などについて次のように持論を述べました。
【 岸博幸氏 】
「大事なのは(離脱の原因が)『政治と金の問題』本当にこれだけか?と・・・これだけならば石破総裁の間、参院選の前も(公明党は)言えたわけです。でも公明党は言ってないですよね。それが今回言い出したのは、石破総裁の頃は菅元総理とか岸田前総理とか公明党と繋がりある信頼ある人がいたわけなんです。しかし今度の(高市)執行部は全員がいなくなってしまい麻生派がメインになりました。公明党からすれば(『政治とカネの問題』で取り沙汰される“旧安倍派5人衆”の)萩生田さんの幹事長代行任命以上に、やっぱり麻生さんや高市さんへの不信感ってのは結構あったと・・・麻生さんは公明党と全然近くないですし、公の場でかなり強い批判をしたこともある。高市さんご本人は思想は(公明党と)だいぶ違うけども、今回それを緩めてますし、そもそも高市さんは公明党批判ってほとんど言っていない。ただ高市さんに近い周辺の方は結構厳しい公明党批判をこれまでずっとやっていて、当然公明党はそこを怒っていたということがあります。公明党と関係が弱い”麻生・高市”がメインになった中で、そこへの不信感が強まったっていうのは非常に大きいと思う」
岸博幸氏「実は公明党は(連立に)最後は留まると思ったが…3日待てなかった」
「やっぱりこれまでの公明党ならば(2回目の会談の後、結論を)3日ぐらい待ったと思うんですね。それを待たなかったということは、やっぱりこの”麻生・高市”っていう現執行部への不信感があって、本当に信頼できる人の繋がりが現執行部には全然ないと。公明党はある意味でこれまですごい耐えてきたと思うんですよ。自分たちの主義主張と違う自民党の政策をのんできた。しかし結果的に去年の衆院選も今年の参院選もぼろ負けをした。そうした中、自民党の政策に乗っかるよりも、(離脱で)自分たちの価値観を重視するっていう元の路線に戻ろうというわけです」
と周辺取材に基づく持論を述べました。そして…
【 岸博幸氏 】
「僕は実は公明党は最後は留まると思ったんですよ。そうは言っても与党にいるとやっぱいろいろいいことがあるし、特に国土交通大臣っていう、表現は悪いけど“おいしいポスト”を持ってるわけですから・・・さすがに離れないなと思ったら、(連立で政権から)離れるという決断をしましたからビックリということです。石破総裁の時も『政治とカネ』の問題の解明については1年やっても進まなかった。公明党からすれば、今度はより強硬な高市総裁だとより一層進まないっていう判断はあったのかもしれません」
「(新総裁になった後)この1週間。やっぱり正直言って、高市さんサイドはかなり公明党を邪険にしちゃったわけです。典型例が普通は総裁になったら最初は公明党の代表に会うべきなのに、国民民主党と会った。高市さん、麻生さんへの不信感が大きい中で本当にそう(邪険に)されちゃったからいよいよ(離脱)となったと思うんです」
【 関西テレビ「ドっとコネクト」10月11日放送より 】