北朝鮮による拉致被害者・横田めぐみさんが10月5日、61歳の誕生日を迎えた。めぐみさんの誕生日を前に、母・早紀江さんは、めぐみさんが大好きだったという本を抱えて会見に臨んだ。当時中学1年だっためぐみさんが、下校途中に北朝鮮に拉致されてまもなく48年。早紀江さんは「61歳なんて自分のことのような感じがするほど、長い年月が過ぎているような、何とも言えない思い…」と今の胸中を語った。
娘の救出訴え続けてきた早紀江さん「ドラマの世界にいるような人生」
2002年の日朝首脳会談以降、大きな進展が見られない中、政府に拉致被害者の救出の望みをかけ続けてきた早紀江さん。
10月に開かれた会見で「どんなに頑張っても、どんなに訴えても“よく承知しております。頑張っております”とおっしゃるけど、微塵も動かない。なぜ、これが解決しないのか分からない。これだけみんなが一生懸命“救い出してください”と提案してお願いしても情報が入ってこないし、本当に生きているんですか?という思いで愕然としながら“(めぐみさんは)生きているんだ”と思って頑張ってきた」と語気を強めた。
早紀江さんは2014年、モンゴルでめぐみさんの娘ウンギョンさんとウンギョンさんの娘とモンゴルで対面。その時間を「夢のような不思議な時間」と表現した。
「自分が現実にこんなことを背負っているんだと。ドラマの舞台で演劇をしているような、ドラマの世界にいるような人生だったなと、一つ一つを思いながら何とか保たれて、きょうまで皆さんに支えられてやってきた」
現状打破へ望むのは日朝会談「命がけでやってほしい」
孫・ひ孫と会えたものの、愛する娘との再会を果たすことはできないまま年月だけが過ぎて行く…現状を打破するためには対話が必要だと、早紀江さんは訴える。
「やっぱり日朝会談をして、けんかをしてもいいから話し合って、ダメだったけど、またやりましょうと何回も繰り返して、それをやっていただかなかったら動かない。やってくれるのは政府だから、そのための政治家。“私が国のために”と立候補なさった方々なんだから、命がけでやっていただきたい」
拉致被害者の親世代は早紀江さんのみに「帰ってくるまで頑張る」
力強く話す早紀江さんも、2026年2月で90歳を迎える。帰国できていない拉致被害者の親世代は早紀江さんのみとなった。
「あと何年生きられるか分からないが、病気をしないように、みんなが帰ってくるまでは。“よく帰ってきたね”と、みんなが喜びの声をあげて迎えることができたところで、このことが解決できると思うので、それまで頑張る。お母さん・お父さん、みんな亡くなっちゃったけど、まだ一人残っている。なんとか力を合わせて頑張らないとと思っているので、これからもよろしくお願いします」
当たり前の日常が突然奪われてから48年。
親子の再会へ…一刻も早い救出が求められている。
(NST新潟総合テレビ)
