登山家の田部井淳子さん(福島県三春町出身)が、女性初のエベレスト登頂を果たしてから2025年で50年。田部井さんをモデルにした映画が完成し、主演の吉永小百合さんが福島県郡山市で舞台挨拶。「福島のみなさんにご覧いただけるということを大変うれしく思っております」と語った。
■登山家・田部井淳子さんがモデル
10月7日、郡山テアトルでは映画「てっぺんの向こうにあなたがいる」の特別試写会が開かれた。
映画は、吉永さん演じる登山家の「多部純子」が、人生のすべてをかけて“てっぺん”に挑む姿を描いた物語。モデルは、50年前女性で初めてエベレスト登頂を果たした登山家・田部井淳子さんだ。
試写会には、吉永小百合さんと、映画監督の阪本順治さんが登場。
阪本監督は「書籍で知る限りの田部井さんですけど、読めば読むほど吉永さんと似てるなって思うところがあります。おてんばなところ」と話し会場は盛り上がった。
■吉永さん こだわりは「方言」
主演の吉永さんと阪本監督に、今回の映画への想いを聞いた。
吉永さんは「やはり映画を見た方が明るい気持ちになるというか、前に向かって歩いていけるような映画に。いつもあこがれているので、今回監督とこういう形で田部井淳子さんをモデルにした映画を撮れるっていうのは、とてもとても嬉しいこと」と語る。
かつて自身のラジオで田部井さんと共演したこともあるという吉永さん。今回の映画でこだわったのが「方言」だという。
「福島弁っていいなあって思っていた。田部井さんにお会いして、田部井さんのそのお言葉を聞いて、うわ~って思って。それで監督に、ぜひ今回は福島弁のニュアンスを出したしゃべり方をさせてくださいってお願いしたの」と吉永さん。
阪本監督は「アドリブ入ると、対処できますかね?って聞いたら、任せといて!って言われた」と明かした。
最後に、吉永さんは「本当に田部井さんの素敵な映画になったと思います。みなさんで、みてくなんしょ!」と方言を交えメッセージを送った。
映画は、10月31日に郡山テアトルなど全国の映画館で公開される。