インドで咳止めシロップを服用した子供19人が死亡したことを受け、各地で抗議デモが行われた。シロップには有害な化学物質が含まれていたことが判明。当局は問題の製品を保管していた倉庫を封鎖、薬局の多くを営業停止とした。
亡くなった子供たちの写真掲げる人も
地元メディアによると、インド中部のマディヤプラデシュ州で9月以降、せき止めシロップを服用した子供19人が死亡したと地元当局が発表した。

多くの子供が亡くなったことを受けて、インド各地で抗議デモが行われた。

大勢の人たち横断幕やプラカードを掲げ、シュプレヒコールをあげながら行進。

デモの参加者の中には、亡くなった子供たちの写真や名前などが書かれたボードを掲げる人もいた。
「ジエチレングリコール」通常は工業用溶剤などに使用
ロイター通信によると、死亡した子供たちはほとんどが5歳未満で、服用していたのはインドの製薬会社「スレサン・ファーマ」が製造した咳止めシロップ「コールドリフ」だという。

検査の結果、基準値を大幅に超える量の有害な化学物質「ジエチレングリコール」が含まれていたことが判明したという。

「ジエチレングリコール」は通常、工業用溶剤などに使われるもので、これまでにも複数の国で死亡事故との関連が指摘されているという。

当局は、「ジエチレングリコール」を服用したことで子供たちが死亡したとみていて、せき止めシロップを処方した医師と製薬会社を捜査している。

事件を受けて地元当局は、問題の製品を保管していた倉庫を封鎖したほか、地元の薬局の多くを営業停止とした。

この事件を受け当局は、インドの多くの州で、問題の咳止めシロップが販売されていないか、薬局などの調査に乗り出している。
(「イット!」10月8日放送より)
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