北海道日本ハムファイターズの野村佑希選手がレギュラーシーズンを総括し、11日から始まるクライマックスシリーズへの意気込みを報道陣に語りました。開幕4番という大役を任されながらも、怪我による離脱や打撃不振に苦しんだシーズンを振り返り、自身の課題と成長を明かしました。
野村選手はシーズン序盤を「開幕(4番)を指名してもらった中で、想像以上のものを出せた。開幕からの1本目がなかなか出ずに苦しむシーズンもあったが、ホームランや打点も早めについたので、思っていた以上にいいスタートが切れた」と振り返りました。
しかし、5月に左わき腹の怪我で離脱。「怪我含め自分の実力なので、しょうがないとは思いましたし、一度(ポジションを)空けて、他の人が出る状況を作ってしまうと、なかなかそこからもう一度取り返すというのは、他の人の状態だったりいろいろ変わってくる部分もあった。悔しい部分もありましたし、そこから巻き返せなかった自分の実力も痛感した部分だった」と悔しさを滲ませました。
自身のバッティングについても「キャンプからその日の修正、その日一番いいスイングというものを考えながら過ごしてきて、開幕からそこを大切にやってきましたが、脇腹を含め体の痛みだったり、思うような動きができないことが増えて、なかなか修正が効かない日が多かった」と明かしました。
そんな苦境の中、最も印象に残ったと語るのは、8月19日オリックス戦でマチャドから打ったサヨナラ打です。「なかなか打つのが難しいピッチャーでもありましたし、チャンスの場面でしっかり打てたのは、すごく自信になりました。調子が悪いときや打てないときでも、ああいう場面で打つことができるという自信を自分の中で奮い立たせるときもあったので、すごく成長に繋がるというか、いろんなものを実感できた一打だったと思います」と語りました。
今シーズンを点数にすると「60点、70点ぐらい」と評価。「1年間、最初に任されたところを守りきれなかったのは、一つあると思います。しかし、開幕で駄目だったら…というのはボスに言われていたので、最後、一軍にいられたことは自分の中で自信にしたい」と語りました。
現状の立ち位置については「自分の思い描いているものではない。層が厚いと言われますが、替えがきいてしまうということでもあるので、本当に欠かせない選手になれるようにと思っているので、試合数含めて、70点ぐらい」と分析しました。
目前に迫るクライマックスシリーズに向けては、「本当に一本でチームのヒーローというか、大事な一本を打つチャンスがあると思う。どういう出方、形であれ、日本一になれるよう、力になりたい」とチームへの貢献を誓いました。
開幕4番という期待を背負いながらも苦しんだレギュラーシーズン。その悔しさを胸に、野村佑希選手がCSの舞台でどのような活躍を見せるのか、期待が高まります。