辺りが寝静まった深夜の大工事ー広島駅南口の景色がまた一つ大きく変化しました。

【加藤キャスター@7月】
「広島駅南口を上空から見ています。路面電車が走るすぐそばに、また新しい構造物が作られているのが、この上空から見ることができます」

試運転など新ルートの開業に向けた準備が進むすぐそばで、1つ1つパーツが組み立てられた橋桁。
さらに、その西側にはもう一つ大きな橋桁が組みあがり、6日夕方から動き出しました。

【加藤キャスター】
「日付をまたいで午前0時半です。いま私が立っているのが広島駅目の前の城北通りで、この後あちらの広島駅側からエールエールA館側へと橋が架けられます。その工事を目前にあちら、見えますかね、見守りにきたみなさんの姿も見えます。注目度の高さが伺えますね」

「中秋の名月」が輝く中、通行人や関係者など多くの人が見守った深夜の大移動…。

今回の工事は新広島駅ビル2階と百貨店や図書館の入るエールエールA館をつなぐペデストリアンデッキの橋桁架設です。

【加藤キャスター】

「いまクラクションの音とともに台車がゆっくりと動き出しました。この距離から見るとゆっくり動いているように見えるんですが、台車と橋桁のサイズ感から考えると結構なスピード感なのかもしれませんね。交通規制をかけてこの工事が行われているわけですが、これだけのサイズ感のものが動いているというのは圧巻です」

長さおよそ29m、重さおよそ72トンある橋桁をたくさんのタイヤで小回りを利かせた「多軸台車」に載せて移動。

【加藤キャスター】
「いまゆっくりと橋桁が架けられる本来の位置の高さへと下がってきました。非常にゆっくりと丁寧な作業ということもあって、肉眼でボーっとみていると下がっているのかが一瞬分からなくなるようなスピードで作業が行われています」

そして…。

【加藤キャスター】
「最大5%の勾配。午前3時半をまわりました橋を架ける作業がおおむね完了していて、いま細かい微調整を行っている。かかった橋をみると興味深いのは傾斜。広島駅方面からエールエールA館にむけてやや上り坂になっている。この場所を歩いて渡るのが楽しみです」

【広電広島駅JV工事事務所・田中光輝さん】
「まずは架設できてホッとしている」

来年春の利用開始を目指し仕上げ作業などが行われるほか、2029年春の全体完成に向けて大屋根や賑わい広場、マイカーエリアなどの工事が待っています。

【広島市 広島駅南口整備担当・大元智裕さん】
Q:姿かたち大きく変わったと思うが、実際には完成形にはまだまだこれから?
「まだまだ完成には時間をいただくが、玄関口として各方面に広がりをみせていくという意味で、もっともっと盛り上がっていけるように努力していきたい」

■スタジオ

一晩にして橋が架かるというのは非常に圧巻で…こちらは現在の様子ですが、去年、大きなインパクトを与えた路面電車用の巨大な橋桁のすぐ隣に架かり大きな存在感を示しています。

そして1つ、映像をご覧ください。
実際には来年春に使えるようになるデッキですが、歩いたときの景色がどのようなものなのかこちらは今年7月に撮影したものですが…まさに路面電車を横に見ながら歩く感じになりそうです。

【コメンテーター:広島大学大学院・匹田篤准教授】
「駅前広場は賑わい空間の代表例だが、今、広島駅は前に大きな通りがあって、歩いてそこを越えようとすると結構ハードルが高いが、ペデストリアンデッキができることによって、駅前広場が急に大きくなって、川の向こうまで駅前広場になったりとか、そんなことも期待できそう」

大きな通りを渡るのに不便なところもあるので、広島市の担当者も「回遊性を通して賑わいを創出したい」と話していました。

テレビ新広島
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