先月、息子などをかたる特殊詐欺で110万円の被害にあった広島市の80代の女性。犯人が「ある情報」を知っていたことがだまされた原因でした。
先月25日の午後、広島市中区で1人で暮らす85歳の女性の自宅に、「息子を名乗る男」から電話がかかってきました。
【息子かたる詐欺の被害者(85)】
「『同窓会のはがき来てるじゃろ』と言ってかかってきたんですよ」
Q:はがき自体は本物ですか?
「本物です、これは」
Q:まったく疑いもしなかったということですか?
「そうそうそう、すべてこのはがき(が原因)」
声は息子とは違っていたものの、疑わずに会話を続けたといいます。
その翌日…。
「証券会社のアオキ」を名乗る男などから「息子の株の配当に伴う税金の未納がある。息子の代わりに行く弁護士に現金を渡してもらいたい」と電話でいわれ、女性は、午後に自宅を訪れた”弁護士のマルヤマ”を名乗る男に現金110万円を手渡しました。
女性は現金を渡したその日のうちに親族に相談し、警察に被害を届け出。
その4日後、現金を受け取った埼玉県の無職の男が逮捕されました。
被害に気付いた後、すぐに警察に届け出た事が「受け子」とみられる男のスピード逮捕につながりましたが、女性は「早く相談しておけば」と、後悔を口にします。
【息子かたる詐欺の被害者(85)】
「娘や息子が『電話がお金のことだったら必ずこっちに電話くれ』と言われているんで、お金は返らんと思っとかんにゃあ・・・・でもやっぱり返してほしい、少しでも」