ビール大手「アサヒグループホールディングス」のサイバー攻撃によるシステム障害から1週間がたちました。
復旧のめどはいまだ立っておらず、福岡でも影響が広がっています。
9月29日にサイバー攻撃によるシステム障害が発生したアサヒグループホールディングス。
10月6日にはアサヒビールの全6工場で生産を再開していたことを明らかにしましたが、システム障害の復旧のめどは立っておらず、波紋は依然として広がっています。
その影響は福岡にも…。
北九州市八幡西区にある酒店では。
◆倉成酒店 倉成隆志さん
「こちらが生ビールを保管している場所です。今はこれだけ。先週の頭くらいから徐々に入荷がなくなって、いよいよここまできた」
飲食店約10店舗に毎日、アサヒの商品を卸している倉成酒店。
常に20本は在庫を確保している19リットルの生ビールのたるも、6日は2本しか残っていませんでした。
◆倉成酒店 倉成隆志さん
「この業界に携わって約30年になるんですけど、初めてのできごとで戸惑っている。他社に切り替えるとなっても、すぐには簡単にいかない部分もあるので」
倉成さんによりますと、システム障害を受けてアサヒから他社への切り替えの動きが強まり、受注が集中した結果、制限をかけているメーカーもあるということです。
取材中もアサヒビールの担当者と連絡を取り、状況を確認します。
◆倉成さん(電話でのやり取り)
「うちも樽がつきてしまったので…飲食店にどう対応しようか苦慮している」
6日昼過ぎに発表された工場再開の知らせを受けても、その表情は硬いままです。
◆倉成酒店 倉成隆志さん
「システムが復旧したわけではなさそうなので、出荷がすぐ始まりますよ、というような段階ではないと思う。確実に影響は出る。それがいつまで続くか」
システム障害から1週間。
現場の混乱は収まらず、予断を許さない状況が続いています。