福島県いわき市では2例目となる定額タクシーの運行がスタートした。高齢者にとってお手軽な移動手段として期待されている。

■定額タクシースタート
電話で利用を事前に伝え、利用登録証を見せれば、自宅から施設へ・施設から施設へのタクシー乗車が定額になる。いわき市の久之浜・大久地区と四倉地区で、10月1日から運行が始まったのが定額タクシーだ。
65歳以上、または運転免許証を自主返納した地区の住民が対象で、スーパーや医療機関、公共施設など市が指定する約80の施設に移動でき、料金は3000円未満で1000円に、3000円以上で1500円になり、差額分は市が補助金で負担する。

■市内の2つのタクシー会社が運行
定額タクシーを実施しているのは、2つのタクシー会社で1ヵ月に片道16回まで利用できる。(※マルイチ小名浜タクシー、三和交通 午前8時から午後4時までの乗車)
マルイチ小名浜タクシーの山本栄司さんは「昼間、皆さんの活動の範囲が広がれば、私らお役に立って嬉しいと思いますので、どんどん活用していただけたら、嬉しいなと思います」と話す。

■路線バスの廃止や高齢化が背景に
定額タクシーをスタートした背景には、この地域で路線バスの一部区間が廃止されたことや地区住民の高齢化などがあり、10月1日時点で176人が利用登録を済ませている。
いわき市公共交通課の平澤和也主査は「やはり高齢者ですとか、あとは免許返納された方、そういった方の移動の足の確保というのが課題にございました。(自宅から)バス停までの距離とか、あとは駅まで行くにしても距離が少し遠いという方にも、今回の定額タクシーはご利用いただけると思います」と話す。

今回の定額タクシーは、いわき市では遠野地区に続いて2例目で、11月から小川地区でも実証実験が行われる予定だ。

福島テレビ
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