フィリピン・セブ島の近海で9月30日、マグニチュード6.9の地震が発生した。地震発生時の映像には、人々が建物の外に逃げ出す緊迫した様子が記録されていた。

荷物放置で走り出す人々…空港で一斉に避難

日本人の利用も多いフィリピン・セブ島近くのマクタン島の空港が9月30日夜、大きな混乱に見舞われた。

空港で逃げ出す人々
空港で逃げ出す人々
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建物の外に逃げ出そうとする人々。無人となった空港のチェックインカウンターには、スーツケースが置き去りにされたままに……。

混乱の原因は、セブ島の近海でマグニチュード6.9の地震が発生したためだった。

地震当時、国際空港にいた人:
建物が激しく揺れて、悲鳴を上げて沢山の人たちが一斉に出口目指して歩いていて、非常にカオスな光景でした。

ダイビングなどのマリンリゾートで世界から多くの旅行客が訪れるフィリピン・セブ島。震源はそうしたリゾートエリアの中心地から約100km離れたセブ島の北部沖だ。

倒れてしまっているバイク
倒れてしまっているバイク

車載カメラが捕らえた地震の瞬間とみられる映像には、橋の上を走行中に、突然左右に大きく揺れ、前を走っていたバイクは運転手もろとも倒れてしまう様子が捉えられていた。

また、別の場所では、道路がたわむように揺れると、人々がお互いを守るように身を寄せ合う様子も記録されていた。犬も走り出し、時折、周りの電気が消えかかる様子もあった。

国際コンテスト「ミス・アジア・パシフィック」の関連イベントが行われていた会場では、ランウェイにいたドレス姿の人が急いで避難しようとする様子もみられた。

教会も地震で被害を受け、外壁は半ば瓦礫と化し、内部の装飾品もあちらこちらで床に落ち、大きく破損していた。

フィリピン当局は、この地震による死者について、これまでのところ69人、けが人が147人と発表している。

空港内は「一瞬でいなくなった」

セブ島近くの空港で地震に遭ったのち、一夜明けた1日、日本に帰国したという人に話を聞いた。

地震当時、国際空港にいた人:
最初はアナウンスはなくてみんなが一目散に外に向かって走りだして、空港のスタッフさんは泣いてる方が多くて……。

帰国した人:
ちょうど空港について手続きしようと待っていたら、いきなり地震が来た。中は(人が)一瞬でいなくなりました。帰ってきてほっとしています。

林官房長官は1日午前の会見で、今回の地震による日本人被害の情報には接していないとしている。
(「イット!」10月1日放送より)

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