アメリカの連邦政府の新年度予算が、日本時間の1日午後1時すぎに失効し、政府機関が一部閉鎖されます。国立公園やスミソニアン博物館など観光施設が閉鎖に追い込まれる見通しで、経済や市民生活への影響は避けられません。

アメリカ連邦議会上院は現地時間9月30日、政府機関の閉鎖回避に必要なつなぎ予算案を採決しましたが、年末に期限を迎える医療保険補助の延長などを盛り込むよう求める野党・民主党の反対多数で否決されました。

共和党は下院で可決させていましたが、上院での成立に必要な60票を確保できず、予算が失効します。

これにより、アメリカ政府の新たな会計年度が始まる10月1日までに予算案が成立せず、日本時間の1日午後1時過ぎから政府機関の一部が閉鎖されます。

トランプ大統領は、「民主党が政府閉鎖を引き起こしている。われわれは閉鎖を望んでいない。われわれは史上最も素晴らしい時代を生きている」と話しました。

政府機関の閉鎖中も、国民の安全や財産を守る業務は継続されますが、最大で400万人の連邦職員が給与を受け取れなくなる可能性があります。

空港の保安検査員や航空管制官、軍人などは無給で勤務を命じられる一方、国立公園やスミソニアンの博物館群は閉鎖され、10月3日に予定されている雇用統計の発表も見送られる見通しです。

また在外公館の業務も、大幅に制限されることになります。

一方、郵便業務は独自財源のため継続されます。

今回の閉鎖は、メキシコ国境の壁をめぐる対立で過去最長の35日間に及んだ2018年の第1次トランプ政権以来、7年ぶりとなります。

フジテレビ
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国際取材部
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