「あの日のきょうにずきゅん」テレビ新広島、放送50年の歴史の中から、あの日のニュースを振り返ります。
今から39年前の1986年9月30日、国鉄民営化を前に、国鉄宇品線で最後の貨物列車が運行され、92年の歴史に幕を閉じました。
宇品線の最終貨物列車は朝5時50分、大勢の地元住民やカメラを手にした鉄道ファンが見守る中、広島へ向けて出発しました。
また、途中の踏切や線路際にもカメラの放列ができ、その中を92年の歴史を踏みしめるかのように列車はゆっくりと通過して行きました。
国鉄宇品線は明治27年、1894年に旧陸軍の要請によりつくられ大陸への兵員輸送に活躍。
戦後は地元住民の移動手段として利用されていましたが、赤字続きのため1972年に旅客の営業を廃止。その後、1日1往復だけ残っていた貨物輸送もトラック便に追われ、廃止されました。
役目を終えた宇品線は翌月から線路を取り外す工事にかかったものの、当時、跡地の利用法についてはまったくの白紙。後に車道や公園として整備されました。