福島県郡山市のJR郡山駅では、視覚に障がいを持つ人に安全に鉄道を利用してもらおうと講習会が開かれた。

この講習会は「日本盲導犬協会仙台訓練センター」とJR東日本が協力して開いたもので、9月29日は県内に住む視覚障がい者8人が参加した。
「左上の角の1番を押すと、購入金額入力してくださいって言われる」切符を購入した参加者たちは、改札を通り列車が到着した在来線のホームへ。白杖(はくじょう)と呼ばれる杖で、足元の点字ブロックなどを確認しながら慎重に歩いていく。
「ギリギリに点字ブロックがあるわけじゃないから(外側を)歩けちゃうんで、この外側を歩いている時に内側だった勘違いするのが一番危ない」「そうなのよね」

視覚障がい者にとって駅のホームを歩くことは「欄干のない橋」を渡るようなもの…以前のアンケート調査で、ホームから転落した経験があると答えた視覚障がい者は全体の31.5%にのぼり、危険と隣り合わせだ。
日本盲導犬協会仙台訓練センターの大谷孝典さんは「安全な利用の方法を学んで頂くことで外出のきっかけにつながればいいかなと思って、こういった講習会を開催しました」と話す。

この後、参加者たちは、列車とホームのすき間や段差に気を付けながら安全な乗り降りを体験した。参加者は「また電車を利用する時に(学んだことを)やってみようと思いました」「きょう勉強したことを体で覚えて実践させて頂きたいと思います」と話した。
この講習会は今後も定期的に開かれる。

福島テレビ
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