前日の悔しさを胸に、北海道日本ハムファイターズが9月28日(日)、ZOZOマリンスタジアムで千葉ロッテマリーンズとの一戦に臨んだ。

 ファイターズのマウンドには、自己最多の15勝がかかるエース・伊藤大海が上がった。「任せられたところで、しっかり仕事をする」。その言葉通り、わずか9球で三者凡退に斬って取る完璧な立ち上がりを見せた。

 打線は2回表、水谷瞬がセンターフェンスを直撃する豪快な三塁打を放ち、矢澤宏太の内野ゴロの間に先制のホームを踏んだ。しかし、直後の2回裏、二死から連打を浴び、一、三塁のピンチ。ここで捕手・田宮裕涼のパスボールで同点に追いつかれると、さらに佐藤都志也にタイムリーを浴び、逆転を許した。

 1点を追う4回表、再び水谷が魅せる。2打席連続となるセンターフェンス直撃の三塁打でチャンスを作ると、矢澤が犠牲フライを放ち、2-2の同点に追いつく。

 しかしその直後、四球とヒットで一死一、二塁のピンチを招くと、再びパスボールで二、三塁に進塁を許し、山口航輝にタイムリーを浴びて、またもリードを奪われる苦しい展開となった。

 力投を続ける伊藤を援護したい打線は7回表、先頭の奈良間大己が四球を選び、進藤勇也が送りバントで一死二塁。続く清宮がこの日3本目となるヒットで一、三塁とチャンスを広げると、レイエスがライトへの犠牲フライを放ち、3-3の同点に追いついた。

 伊藤は6回106球、被安打6、6奪三振、3失点でマウンドを降りたが、自責点はゼロ。白星をつけることが出来なかったが登板後、「点を取ってもらった直後に失点してしまい、申し訳ない気持ちです。チームを勝利に導く投球ができず悔しいですが、チームが勝ちきれるよう応援します」とコメントした。
 

 7回からマウンドに上がったのは、山崎福也。四球とヒットで一、三塁のピンチを背負うも、寺地隆成を一塁ゴロ、友杉篤輝の左中間への大飛球はレフト・郡司裕也がファインプレーでキャッチし、勝ち越しを許さなかった。

 そして直後の8回表、先頭の野村、水谷が連打で出塁し、無死一、三塁のチャンス。ここで山縣秀は低めの球をレフトへ犠牲フライとし、勝ち越しに成功した。その後は杉浦稔大、齋藤友貴哉とつなぎ4-3のままファイターズが勝利した。

 この日、4安打の活躍を見せた水谷は、試合後のヒーローインタビューで「大海さんが15勝かかってることもあったので、なんとかチーム一丸で勝ちをプレゼントしたいという気持ちで(試合に)入りました」。自身の4安打については「本当に出来すぎだと思います」と謙遜しつつ、CSに向けては「いいはずみがついたと思うんですが、まだ2試合残っているのでそこも全力でいきたいと思います」と力強く意気込みを語った。

 レギュラーシーズンは残り2戦。30日(火)は福岡ソフトバンク、10月4日(土)の最終戦を千葉ロッテと戦い、11日(土)にクライマックスシリーズの初戦をエスコンフィールドHOKKAIDOで迎える。

北海道文化放送
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