ファイターズの2軍本拠地を誘致しようと苫小牧市で9月25日、期成会が発足した。
苫小牧市と周辺のマチが一緒になって「オール胆振」で機運を盛り上げる。
“オール胆振” 苫小牧市で期成会発足
苫小牧商工会議所を中心に設立されたファイターズの2軍本拠地誘致期成会。
苫小牧市と周辺4自治体の経済・観光団体などが一緒になって「オール胆振」で活動を盛り上げる。
「この地こそ球団が目指す『世界に誇れる人材を育成する拠点』にふさわしい」(苫小牧商工会議所 外囿心一専務理事)

ファイターズは2軍の新たな本拠地について札幌圏の6市と情報交換を行っている。

6市のうち期成会ができたのは江別市、恵庭市についで3つ目で、苫小牧市の期成会は9月25日、金沢俊苫小牧市長に要望書を提出した。
また24日には、むかわ町の竹中喜之町長らが誘致を進めるよう金沢市長に要望している。
「子供たちが楽しそうに、市民の皆さんも楽しそうに野球を楽しむような絵を私の中で描いていますけれども、それを皆さんで(1市4町)共有しながら一緒に進んでまいりたいと思います」(金沢俊 苫小牧市長)

苫小牧市は“スポーツのマチ”
苫小牧市の人口は約16万4千人。
苫小牧港は北海道と世界を結ぶ国際拠点港だ。新千歳空港からは車で約30分で選手やファンの移動に利点があります。
さらに最大の強みは、穏やかな気候。
「気候は寒いですけれど冬も雪が少ないし、夏は涼しいですから私は住みよいと思います」
「(苫小牧は)雪降らないから。積もらないところだから」(いずれも苫小牧市民)

高校野球では田中将大投手を擁する駒大苫小牧高校が甲子園で連覇し地元を沸かせた。
苫小牧市は「スポーツのマチ」だと市民は自慢する。
「(Q:苫小牧はスポーツをするには良い場所?)運動公園には何でもあるでしょ」
「陸上、球場、サッカー場、テニスコート、結構大きな大会を苫小牧でやる」(いずれも苫小牧市民)
苫小牧市緑ケ丘公園は北広島市のFビレッジ2.5個分の広さ。

公園にはサッカー場や陸上競技場などがあり、2024年は119の団体が合宿に利用した。
2026年夏にはJリーグの「名古屋グランパス」が苫小牧市でトレーニングキャンプを行う予定で、マチはそのステータスを高めてきている。
「苫小牧は『スポーツ都市宣言』をしております。冬のスポーツが主で、夏は合宿という形になるんですけれど、夏がファイターズの野球という形になると『スポーツ都市』として完成形に近づくんじゃないかなと思います」(苫小牧商工会議所 外囿専務理事)

再開発の話が進む駅前
しかし、苫小牧駅の周辺は――。
「再開発の話が進んでいるJR苫小牧駅前。閉館した商業施設が取り壊されることなくそのままの状態で残るなど寂しい印象です」(八木隆太郎フィールドキャスター)
苫小牧駅南口の商業施設「egao(えがお)」は経営悪化で2014年に閉店。10年以上経った今も解体されないままだ。
「(Q:駅の周りは寂しいですか?)寂しい。(「egao」が)10年以上もこのまんまでもったいないですよね。毎週のようにここに友達と来てたんですけれどね、来る場所もなくなりました、今は」
「昔はもっと駅の前も活気があったんですけれど、結構前から動いてないのでちょっと寂しいです」(いずれも苫小牧市民)

苫小牧市は2023年「苫小牧駅周辺ビジョン」を策定し、2026年度以降にも「egao」の解体作業を始めるとしている。
駅の周辺もファイターズの2軍本拠地の候補として検討するということだ。
