高騰が続いているガソリン価格について。
TOSでは9月16日から19日にかけて、大分県内5つの市のガソリン価格を独自に調査。
その結果、平均販売価格は地域で違い最大「約19円」の差があることがわかった。
詳しく取材した。

大分県内5市のガソリン販売価格を独自に調査
この調査は9月16日から19日にかけて大分市、別府市、佐伯市、日田市、宇佐市にあるガソリンスタンド、それぞれ10店舗を無作為に選び、TOSが独自にレギュラーガソリンの販売価格を調べたものである。
まずは大分市。
県内で人口が最も多くビジネス客や観光客も多く訪れる県都、平均価格はいくらなのか。
ーーTOS梅田雄一郎記者
「ガソリンスタンドが何店舗か並んでいる。最初の店舗、レギュラー1リッ トル当たり172円と表示され ている。その数10メートル先にある別の店舗は、179円と、この距離しか離れていないんですが、価格が違う」
その後も大分市内を取材し10店舗の価格を調べた結果、レギュラーガソリンの平均価格は179.9円だった。

別府市はガソリン価格の表示率が県内で唯一「0パーセント」
続いて、お隣の別府市に向かいました。しかし…
ーーTOS梅田雄一郎記者
「こちらは別府市内のガソリンスタンドです。価格を見てみますと表示はされていません」
別府市の中心部をまわったが、店頭で価格を表示している店を見つけることが出来なかった。
2025年5月の県の調査でも別府市はガソリン価格の表示率は、県内で唯一0パーセントだった。
そのためTOSは10店舗に電話で価格を聞いた。その結果、別府市の平均価格は大分市よりも5.2円高い185.1円だった。

ガソリンスタンド側にも生き残りをかけた厳しい事情が
続いて、県の南部、佐伯市。10店舗の平均価格は179.2円だった。
そもそもガソリン価格は何を考慮して決められているのか。
市内のガソリンスタンドに聞いた。
ーースガ石油 有田晴一社長
「人口の差だと私は思います。ガソリンの出荷量の問題だったり、そういう部分を皆さん加味して価格設定をしているんじゃないかと思う。毎年(市内の人口が)1000人近く減っているのもあるし、高齢化で免許の返納、 車の燃費の向上、そういうのを加味していけば、 当然価格的にも利益を追求していかなければいけないし、従業員の給料の確保など、そういうのも考えてやっていかなければならない」
価格を決めるガソリンスタンド側にも生き残りをかけた厳しい事情があった。
ここまで3市を見てきたが、地域によって価格に違いがあることが分かってきた。

調査の結果「最大19円」の地域差があることがわかった
続いて、福岡県との県境でもある日田市に向かう。
日田市内では、ガソリン価格が170円を下回る店が多く10店舗の平均価格は168.7円だった。
最後に今回の調査で最も安い結果となった宇佐市。
ーーTOS梅田雄一郎記者
「こちらのガソリンスタンドなんですが、あ、158円となってますね。160円を切っています」
宇佐市では150円台の店もあった。宇佐市の10店舗の平均価格は今回調査した市の中で最も安い166.2円に。
調査の結果、5つの市の中でレギュラーガソリンの平均販売価格が最も高かったのは別府市で185.1円。
最も安かったのは宇佐市の166.2円で、その差は約19円だった。

要因の1つに「他店を意識」か
なぜ地域によってガソリン価格が違うのか、県石油商業組合に聞いた。
組合は「自由競争の原理から地域によって価格差が生じていると考えられる。地域や店によって価格差があることは当然で健全な市場環境と考えている」とコメントしている。
取材したガソリンスタンドの中にも「県外を含めた他の店舗を意識して価格を決めている」と話す店もあり、地域で価格に差があるのは他店を意識していることも1つの要因と言えそうだ。
