香川県が10億円かけて解体することを決めている高松市の旧香川県立体育館を巡り、民間の団体が解体のための公金を支出しないように求めた住民監査請求の意見陳述が9月17日、県庁で行われました。

建築家などでつくる旧香川県立体育館再生委員会の長田慶太委員長らが香川県庁を訪れました。

世界的な建築家、丹下健三さんが設計した高松市の旧香川県立体育館は老朽化や耐震不足を理由に県が10億円をかけて解体することが決まっています。

一方、再生委員会では体育館をホテルとして再生させる事業案を提案していて、県に対して解体のための公金を支出しないよう求める住民監査請求を行っていました。

意見陳述では県が2012年に行った耐震診断について現実に即していないと訴え、改めて倒壊リスクが低いことを強調しました。そして解体費用の10億円についても通常の4倍から7倍であり高額だとして高松市の資産として見直してほしいと訴えました。

(旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長)
「10億円というお金を投入して、今の民意を受け取ることもなく解体していくことは、歴史的に大きな禍根を残しそうという危惧がかなりある」

再生委員会では住民監査の結果などを判断して解体差し止めの仮処分申請などを検討したいとしています。

岡山放送
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