マーサファーム 春うららの会 宮原優子代表:
ここがいつも過ごしていた馬房になります。今はお花がいっぱい届いてます。
最後の最後まで強情でわがまま通して、大変な馬でした。

手向けられた、たくさんの花…。
9月9日、この場所でかつて競走馬として注目された「ハルウララ」が死にました。
“負け組の星”海外からのファンも
1998年、高知競馬場でデビューした、ハルウララ。

2004年の引退までの生涯成績は、113戦113敗。
何度負けても走り続けるその姿が日本人の心を打ち…“負け組の星”として社会現象になりました。

引退後は、千葉県の牧場で余生を送っていたハルウララ。

2025年4月に「サン!シャイン」が取材をした際には、元気な姿を見せてくれました。

29歳、人間で言えば90歳近い年で死んだハルウララ。
馬房には、ファンから送られた花などが飾られています。

その中になぜか、ピンクのカウボーイハットが…。
実はこのハットの送り主は、メキシコから訪れたという男性。

マーサファーム 春うららの会 宮原優子代表:
メキシコの方が来られたときにアメリカの方もいて、その次の週はアメリカ、メキシコ、フィリピンの方が3組ぐらい。
生前、海外から多くのファンがハルウララに会いに来ていたというのです。
ハルウララの死は海外でも報じられています。

〈アメリカ「ロサンゼルス・タイムズ紙」9月9日付〉
連敗で一世を風靡した日本の競走馬ハルウララが29歳で死す
〈イギリス「ザ・サン紙」9月10日付〉
113戦で一度も勝利がなく“負け組の星”と呼ばれた伝説的な競走馬が愛する人たちに囲まれて29歳で死す
「ウマ娘」英語版リリースで注目
なぜ、世界の人たちがハルウララの存在に注目しているのか?

その理由は…2025年6月に英語版の配信が始まった、ゲームアプリ「ウマ娘」。
その中に、ハルウララのキャラクターが登場しているのです。
余生を過ごす牧場にも…。

マーサファーム 春うららの会 宮原優子代表:
英語版がリリースされたことで知名度が上がりまして、海外からわざわざ会いに来る人が増えました。
「サン!シャイン」が話を聞いたのは、8月に牧場を訪れ、ピンクのカウボーイハットを贈ったというメキシコ在住のオクタビオさん。
彼もまた、「ウマ娘」をきっかけにハルウララのファンになったといいます。

メキシコ在住 マルティン・オクタビオさん:
彼女は明るい色やピンクのイメージなんです。
それで、メキシコを代表するものとしてピンクの帽子を持ってきてあげたんです。
彼女は一度も勝ったことがないけど、諦めなかった。113回負けても彼女の頑張りが私を魅了した。
牧場で約13年間、ハルウララを見守ってきた宮原さんは…。

マーサファーム 春うららの会 宮原優子代表:
臆病で神経質でわがままで寂しがりで面倒くさい性格でしたね。29歳わがまま通して大往生だったと思うので、いっぱいファンの方に見守られて幸せに過ごせたんじゃないかなと思います。
ハルウララへの献花は、千葉の「マーサファーム」では予約制となっており、すでに満員となっているということです。
(「サン!シャイン」9月12日放送)