慢性的な人手不足が続く介護現場の救世主となるのでしょうか。備前市の介護施設であるものが導入され、注目を集めています。

介護施設の入居者が体験しているのは、「VRドッグセラピー」です。東京の医療系IT企業が開発した「いつでもワンちゃん」。VRゴーグルをかけると実際の背景に“バーチャル犬”が現れ、自由に「触れ合う」ことができます。

動物による癒やし効果は「アニマルセラピー」として高齢者施設などで導入されていますが、実際に動物を飼うのには、介護現場が直面している様々な課題をクリアしなければなりません。

(コンフォールひなせ 尾形礼子さん)
「なかなか本物のイヌを施設に連れてくることは難しい。動物と触れ合い、癒やされる時間になると思う。1人のスタッフが中心となり数人が見守る形なので、人手をかけずに楽しんでもらえる」

VRドッグセラピーの導入で1回のレクリエーションに関わる職員を減らすことができ、その分、別の業務に人手を回すことができるようになったと言います。また、肝心の癒やし効果についても、入居者の評判は上々です。

(体験した入居者は…)
「ワンちゃんとてもかわいい。賢い、お利口さん」
「楽しかった、最高」

(コンフォールひなせ 尾形礼子さん)
「VRを見て入居者も初めは嫌だと言っていたが、今は「自分の番だ」「ワンちゃんに会える」と笑顔になる姿が印象的」
「年齢を重ねると新しいことはおっくうになる。新しいものを着けて自分にもこのようなことが できるんだと自信になっている」

バーチャル犬が介護現場の負担軽減の救世主となるかー。高齢者の「心」に寄り添う新たな選択肢として、注目されています。

岡山放送
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