2023年度に虐待で死亡した子どもの数が全国で65人にのぼることが、こども家庭庁の調査で分かりました。
こども家庭庁によりますと、2023年度に虐待で死亡した子どもは65人で、前の年より7人減りました。65人のうち、心中を除く虐待で死亡したのは48人でした。
48人を年齢別でみると、0歳児が最も多く33人で約7割(68.8%)を占め、虐待で死亡した子どもにおける0歳児の割合は統計開始以降、最も高くなりました。
原因となった虐待の種類は「ネグレクト」が25人で半数を超えて(52.1%)最多で、次に「身体的虐待」が21人(43.8%)と続きました。
0歳児のうち約半数(48.5%)の16人は出産直後に遺棄されるなどのいわゆる「0日死」で、過去2番目に多くなっています。予期せぬ妊娠で出産した母親が死亡させるケースが目立ちました。
このうち、関係機関の関与があったのは1人にとどまり、行政や支援機関にどう繋げるかが課題となっています。
また、父親が不明だったケースは約8割にのぼっています。
こども家庭庁は、「0日死の多くは予期しない妊娠によってどうしていいか分からず追い詰められて起きてしまっていると考えている。予期しない妊娠をした方が、しっかりと相談窓口に繋がっていただけるような相談しやすいような環境作りが重要」として、早ければ年内にも、各地の相談窓口を一元的に整理した情報サイトを立ち上げる方針です。