外国人観光客、インバウンドが増加する中、対応強化を図ります。観光産業に関心を持つ岡山の大学生が9月10日、岡山市で英語による観光ガイドの体験を行いました。

岡山を代表する観光地、岡山後楽園。連日、インバウンドでにぎわっています。10日、園内では、英語を使って観光案内をする大学生の姿がありました。

(大学生)
「質問があれば気軽に聞いてください」

これは、岡山県が観光産業の担い手を育てようと、県内7つの大学と連携して初めて行ったものです。27人の大学生が参加し、インバウンドに後楽園の魅力を紹介しました。

(大学生)
「後楽園は三大庭園の一つで、他には石川県の兼六園と茨城県の偕楽園がある」

(ガイドされた外国人は…)
「とても良いと思う。(大学生に)多くの誰かと何でもいいからもっとたくさん英語で話してみてほしい」

(体験した大学生は…)
「人を惹きつけるガイドをするのがすごく難しいと思った。困っている人が駅にいたら豆知識を入れながら場所を伝えてあげられたら楽しいのかなと思う」
「英語を話す機会が日常生活でないので、ガイド体験を交えながら英語を話すということは貴重な体験になった」

取り組みの背景にあるのが、インバウンドの急増です。観光庁によると、2025年4月から6月まで岡山県内に宿泊した外国人は延べ17万9000人余りとなり、4半期では過去最多を記録しました。その前の4半期となる1月から3月を合わせた6ヵ月の数字も過去最多を更新しました。

岡山空港を発着する国際線強化などの影響とみられ、コロナ禍前よりもインバウンドの熱が高まっています。

(岡山県観光課 万代雄一郎総括参事)
「今年は大阪・関西万博や瀬戸内国際芸術祭という大型イベントがあった。交通の利便性、岡山は新幹線が必ず止まる駅であることや直行便が数多く就航しているところなど実際に外国人が立ち寄れる」

広島や九州、四国へ行く「通過点」と揶揄されてきた岡山。大型イベントに伴って「立ち寄る人」にその印象を聞いてみました。

(オーストラリアから)
「(大阪へ行く)ツアーの一環で来た。後楽園がとても美しい」
(イスラエルから)
「私たちは日本が大好きだけどこの地域にはまだ来たことがなかった。芸術や島に興味がある。食べ物や人々、後楽園まで全てが美しい」
(オーストラリアから)
「(岡山を)とても気に入りました。昨夜、素敵なレストランで和牛の焼き肉を食べた。テーブルの真ん中に焼き台があって、自分で肉を焼くのが私たちの国ではあまりないのでとても新鮮だった」

インバウンドからも評価されつつある岡山。さらに選ばれる岡山を目指して県はホスピタリティーアップにつながる観光産業の人材育成に取り組むほか、多言語のPR動画を作成するなど情報発信にも力を入れたいとしています。

岡山放送
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