イギリス・ロンドンで目撃されたのは、カメラを構える大勢の人だかりと“何か”を隠そうとする警備員の姿。
FNNのカメラが、その何かを捉えました。
裁判所の壁に描かれていたのは、正体不明のアーティスト・バンクシーの新作です。
バンクシーの新たな壁画が見つかった場所はバリケードで中を見ることはできず、屈強な警備員3人がガッチリガード。
中の様子を聞いても、「我々は何も関係ないよ。ここに立ってろと言われただけだからね」と言います。
バンクシーが「新作」を発表したと聞きつけ多くの人が集まりますが、作品が隠されているため見えるのは警備員だけ。
ファンは「見られませんでした。見るのが夢だったのに残念です」と話しました。
実はこの新作、当初は囲いもなく、すぐ横で記念撮影ができる状態でした。
ではなぜ、発表後すぐに隠されたのでしょうか。
バンクシーが描いたのは、倒れたデモ参加者に向かって裁判官が小槌を振り上げているように見える絵。
プラカードには血のようなものがついています。
ロンドンでは6日、親パレスチナ団体の活動を禁止した政府への抗議デモで数百人が逮捕。
バンクシー自身は作品についてコメントしていませんが、現地メディアは、この新作が、デモの摘発に関係している可能性があると報じています。
「絵に込められたメッセージがとても政治的だから隠されたんだと思うよ」と話す人もいました。
作品が描かれた裁判所は歴史的建造物に指定されているため、壁画は撤去される予定だということです。