福岡県内各地を襲った記録的な大雨から1カ月、各地では依然として大雨の爪痕が残っています。
◆宮若市(視聴者撮影)
「うわぁちょっとヤバい、行っていってそのまま行って」
8月9日から10日にかけて、福岡県内各地を襲った記録的な大雨。
◆記者リポート
「参道脇の土砂が崩れ、大きく穴が空いています」
福岡県宗像市の大島にある世界遺産・宗像大社の中津宮も被災。
人気の観光スポット、糸島市のサンセットロードもがけ崩れの影響で、現在も一部で通行止めが続いています(12日午後5時~、片側のみ通行再開予定)。
福津市の西郷川では、高齢の男女2人が川に流されて行方不明になり、その後、遺体で発見されました。
9日、記録的な大雨から1カ月、氾濫した西郷川の現場を訪ねてみると…
◆記者リポート
「川沿いの道は今も一部区間が通行止めとなっていて、川の中では重機を使った復旧作業が行われています」
西郷川では、複数箇所で擁壁が崩れ落ちる被害が確認されていて、8日ようやく復旧工事が始まりました。
1週間ほどかけてがれきを撤去し、崩れた部分には土のうが設置されるということです。
川の氾濫で浸水した住宅地の土砂も撤去され、元の姿を取り戻しつつあります。
◆地元住民
「水が引いた後は土砂がすごくて臭った。土砂を撤去する作業で、すぐにボランティアが来てくれて助かった」
福岡県内ではこれまでに家屋被害が519件、道路被害が223件、河川被害が146件、土砂災害が91件確認されています。
なかでも福津市では家屋の損壊や浸水などの被害が相次いだことから、県は8日に災害救助法を適用したと発表しました。
これにより通常、市が負担する避難所の設置費用などを、国と県が負担することになります。
この大雨による被害額は、県全体で151億円にのぼるとみられていて、福岡県は「国や関係機関などと連携しながら復旧復興に取り組んでいく」ということです。