8月の全国のサンマ水揚げ量は約5000トンで、2024年の同じ時期の2倍ほど。さらに9月の水揚げ量は8日までに、すでに約5000トンに達しており、店頭にも大ぶりなサンマが並び、買い物客を喜ばせている。全国さんま棒受網漁業協同組合では13年ぶりに、漁獲量を調整するための休漁を4日から全国で実施している。
「休漁」4日から全国で一斉に実施
こんがりと焼けた脂がのった大ぶりのサンマ!都内の居酒屋では、サンマの塩焼きと刺身の定食に注文が殺到していた。

客:
おいしい。外は暑いけど秋が来たなと感じます。
店主も、サンマのサイズに驚きを隠せない。

根室食堂 尾山台店・平山徳治さん:
10年ぶりぐらいにとんでもなく大きいです。それで値段も高くないから、びっくり。

豊漁が続いているサンマ。
全国さんま棒受網漁業協同組合「全さんま」によると、8月の全国のサンマ水揚げ量は約5000トンで、2024年の同じ時期の2倍ほど。

さらに9月の水揚げ量は、8日までにすでに約5000トンで、わずか1週間で8月の水揚げ量と同じ量になっている。

このため、サンマの水揚げ量日本一を誇る北海道・根室市の花咲港では、うれしい悲鳴が上がっていた。

杉山水産 古田大輔さん:
今、発泡スチロールの箱が足りなくて。大型のサンマを生食用で出しているので足りなくなった。
想定外の漁獲量でサンマを入れる箱が足りなくなり、急きょ箱を追加注文するなど、受け入れ態勢が追いつかない状態だという。

こうした状況を受け、「全さんま」は漁獲量を調整するため、24時間から48時間の休漁を決め、4日から全国で一斉に実施している。

月曜から木曜の間に水揚げした船は翌朝午前6時まで、金曜と土曜に水揚げした船は2日後の午前6時まで、出港を見合わせるという。

この漁獲量の調整は2012年以来で、9月末まで続ける予定だという。
4500匹が完売の店も
では、現在のサンマの価格は?
千葉市内にある鮮魚店「石毛魚類 千城台本店」を取材すると、大量のサンマが店頭に並んでいる。

こちらの店では、2024年のサンマの値段が1尾198円ほどだったが、2025年は大ぶりのサンマが1尾88円、税込みでも95円と100円を切っている。
石毛魚類 千城台本店・山田昌央 店長:
(値段的には)かなり無理してます。旬のものなので、みんなに食べてもらいたいから、安く。
秋の味覚がお手頃な値段とあって、お客さんが次から次へと来店。
買い物客:
近くのスーパーで買うと1匹350円ですけど、ここ88円だからすごく安い!
買い物客:
去年は細くて高くて1度も食べなかったんですけど、今年は4、5回食べてます。

この店では、7日に4500匹が午後3時ごろに完売。
8日は2000匹が用意されたが、夕方には完売する見込みだという。
(「イット!」 9月8日放送より)