老朽化などを理由に香川県が解体を決めている高松市の旧香川県立体育館の解体業者を決める入札について、開札の結果、1社以上の業者から応札があったことが分かりました。
香川県教育委員会の淀谷圭三郎教育長が9月5日、臨時の会見を開いて明らかにしたものです。
旧香川県立体育館の解体業者を決める入札は4日に締め切られ、5日に開札した結果、1社以上の業者から応札があったということです。そのうえで、淀谷教育長は、改めて解体する方針に変わりはないとの考えを示しました。
(香川県教育委員会 淀谷圭三郎教育長)
「閉館から10年以上が経過していて、屋根の落下については平常時でも可能性がある。安全面のリスクをできるだけ早く取り除くことが重要だと考えている」
世界的な建築家、丹下健三さんが設計した旧県立体育館を巡っては、老朽化と耐震不足を理由に香川県が10億円をかけて解体することを決めています。
一方、民間の資金で建物を買い取りホテルとして再生させる計画を提案している建築家らでつくる団体は、解体工事の差し止めを求める仮処分申請と税金の使い方の是非を問う住民監査請求の準備を進めています。
県と団体は8月に話し合いを行いましたが、大きな地震が発生した際に倒壊の懸念があるとする県の主張は変わらず、池田知事も予定通り入札を行う考えを示しています。
県は今後、解体方法などの提案内容について審査したうえで解体業者を決めることにしています。