鋭くとがった牙!真っ赤に光る目!
恐ろしい形相でうなり声を上げているのが、野生動物撃退装置「モンスターウルフ」。
山形市は、農作物を食い荒らす野生動物対策として「モンスターウルフ」を初めて1台導入し実証実験を始めた。
赤外線センサーで約20m離れた野生動物の動きを感知すると、1km先まで響く野生動物の天敵オオカミの鳴き声と、LEDライトで威嚇して農作物を守る。
気になる、その実力は…。
シカ!イノシシ!そしてクマもご覧の通り!
あらゆる動物が、モンスターウルフを恐れ一目散に逃げ出す。
(「モンスターウルフ」代理店 東北製綱・渡部陽介さん)
「第一に「おもしろい」と。東北で40台以上設置し役所から追加で注文がある。100%ではないが総合的に効果が得られる」
山形市では昨年度、野生動物に食い荒らされた農作物の被害総額が3800万円に上り、対策が急務となっていた。
そこで目をつけたのが、全国の自治体などですでに330台が導入されている「モンスターウルフ」。
スピーカーから流れる音は、動物が慣れてしまうのを防ぐため、「オオカミの鳴き声」はもちろん、「銃の発砲音」や「人間の怒った声」など、じつに50種類以上の
激しい警戒音をランダムに出して農作物を守る。
(人語警戒音)
「どこを見ている!その程度でこの僕に勝てるとでも?」
市の職員もモンスターウルフの効果に期待を寄せている。
(山形市農村整備課・高橋知好課長)
「クマ・イノシシ・サルなど様々な鳥獣に効くということで期待している。市民の安全安心が第一。カメラもつけ、どういう効果があるか検証し拡充するか検討する」
今回のリース費用はひと月当たりおよそ3万5000円。
市は今後3カ月ほどの実証実験を経て、結果次第で、農家への導入支援も検討するとしている。