秋の味覚の話題。甘くて皮ごと食べられる人気の品種・シャインマスカットの収穫が山形・高畠町で始まった。夏の暑さのおかげで例年よりも甘く仕上がった。一方で、動物による被害も相次いでいるという。

少雨で小粒も夏の高温で甘く仕上がる
鮮やかなエメラルドグリーンに輝くシャインマスカットは、糖度が高く皮ごと食べられることから、幅広い世代に愛される品種。

山形・高畠町安久津で果樹園・土屋農園を営む土屋隼さんの畑では、8月末から収穫が始まった。
9月4日も、たわわに実ったシャインマスカットをハサミで1房ずつ丁寧に収穫していた。

収穫を体験させてもらった菅原アナウンサーは、「本当に重い! 初めて収穫したが、ずっしり」と言っていた。
2025年は春先の雨が少なかった影響で粒は小さめ。
水が少ないと粒が大きくならないため、朝も夜も水をまくなど徹底した管理を続けた。

手間ひまかけて育てたシャインマスカットは、夏の気温が高かったことで例年よりも甘く仕上がっているということで、2025年も品質には自信があるそう。

動物が先か収穫が先か・動物とは共存する覚悟
そのおいしさにつられてか、土屋さんの畑には珍しい客もやって来る。
ソルルス・土屋隼さん:
行儀がいい子はきれいに食べていく。何も残っていない…。
犯人はハクビシン。毎日来ている。
仕方がない…山の中なので。
電気の柵は回しているが自分より賢いんだと思う。
動物が食べるか、自分が収穫するかの勝負。競争…。

さらに、畑に設置した防犯用のカメラに写っていたのは大きなクマ。
撮影されたのは8月24日。

次の日、土屋さんが畑に行くと、柵が壊されて中がめちゃくちゃで、ブドウの木が空っぽになっていたという。

400~500房くらい食べられていて、金額にすると100万円以上の被害があったそう。
額にすると大きな損失だが、土屋さん自身はクマによる危険を感じたことがなく、「山の中にある畑だからしょうがないこと。共存するつもり」と話している。

大切に育てたシャインマスカットの収穫は10月中旬ごろまで続く予定で、約15トンの収穫を見込んでいる。
「今年はすごく甘さが強いので、しっかり冷やしておいしく食べてもらえたらうれしい」と土屋さんは話していた。

【土屋農園直売所の情報】
●9月・10月限定
●土日・祝日のみ、10時~16時の営業
●全国でも栽培が少なく種なし大粒の希少ブドウ・高尾をはじめ、さまざまな大粒ブドウを用意している
●場所など詳しい情報は[土屋農園 山形]で検索

(さくらんぼテレビ)