2日に記録的大雨が降り始めて3日が経過しましたが、住民の生活が元の姿に戻るには時間がかかりそうです。秋田県能代市では4日、市や消防が浸水被害を受けた住宅を調べたほか、市長が被害状況を視察しました。
吉方桃花アナウンサー:
「能代市悪戸川近くの田んぼです。地元住民によると、きのうまで稲が全く見えなくなるほど辺り一面が水で覆われていたということです」
今回の記録的大雨で、能代市を流れる悪戸川が氾濫し、近くの田んぼや道路が水で覆われ、住宅では浸水被害が相次ぎました。被害を受けた住宅では、住民が朝から片付け作業に追われていました。市内では4日午後1時までに、27棟に床上・床下浸水が確認されています。
このうち伊藤勝春さんの家では、床上15センチほどまで浸水し、伊藤さんは避難しました。伊藤さんは「きのうの朝に来たら、田んぼや家の塀が冠水していて見えなくなっていた。家に入れなかった」と当時を振り返りました。伊藤さんの手助けにと近所の人が駆け付け、机などの家具を外に運び出していました。
一方、市と消防は4日から住宅の浸水被害の調査を始め、担当者が悪戸川流域の住宅を訪ねながら、壁に残った水の高さを測るなど被害の状況を記録していました。
また、能代市の齊藤滋宣市長も住宅地を視察しました。
住民:
「これは誰の責任でもない」
齊藤滋宣市長:
「そうは言っても整備を早くやれば、少しでも被災者の数を減らすことも被害を減らすこともできる」
齊藤市長は「思った以上に浸水している家が多い。ここも度々浸水しているので、抜本的に国・県・市で総合的な協議会をつくり、対策を練ろうとやっている最中。大きな被害を今回被ったので、国・県にも強く要望しながら、被災者の声を届けていきたい」と話し、住民から当時の状況を詳しく聞きながら復旧に向けた支援を要望していくことを約束しました。
市と消防の調査は5日も続けられます。