サプリの購入を巡る問題で、サントリーホールディングスの新浪前会長が3日午後、会見を行いました。
一体、何を語ったのでしょうか。
注目の会見は午後3時から始まりました。
冒頭で「このたびは私のことで皆さまをお騒がせしまして、申し訳ございません。深く反省しております。申し訳ございません」と謝罪した、サントリーホールディングスの前会長・新浪剛史氏。
麻薬取締法違反の疑いで捜査を受けていた件について、約1時間にわたり、繰り返し身の潔白を主張しました。
新浪氏の疑惑が浮上したきっかけは2025年夏頃、福岡県に住む男が逮捕されたことでした。
この男の容疑は、日本で違法とされる大麻由来の成分「THCを含む錠剤」をアメリカから密輸したというもの。
その捜査の過程で、この錠剤の送り先が新浪氏の自宅となっていたことから、警察は8月、新浪氏の自宅を家宅捜索しました。
しかし、違法な製品は見つからず、新浪氏に行った簡易の尿検査も陰性でした。
新浪氏は「適法であるとの認識のもとにサプリメントを購入した」などと説明していました。
ところが、サントリーホールディングスの会長辞任が発表され、新浪氏は10年余り務めた経営のトップを退きました。
サントリーHD・鳥井信宏取締役社長:
新浪氏と協議をしたところ、本人から「一身上の都合により役職を辞任したい」との申し出を受け、9月1日付で受理しました。
午後3時から行われた会見で、新浪氏はサプリメントについて繰り返し「適法な商品と認識していた」と強調。
「海外出張が多く時差ボケがすごい」「睡眠をとるうえで非常に役立つ」と購入した理由を説明。
しかし、知人から「ドバイ経由で帰国するのは問題がある」などとアドバイスを受け、知人が日本に持ち込み、新浪氏の自宅に送付する手はずにしたといいます。
しかし、「(家族との約束で)送り主はよく分からない、そういったものが送られた場合は廃棄すると、このように決めております。(購入したサプリメントは)家族が廃棄したものと、このように考えております」と述べました。
そして、“福岡県で逮捕された男が知人の弟”だとしたうえで、「2回目としてサプリメントを福岡県在住の弟さん宛てに郵送し、その弟さんに私の自宅に送るようにという依頼をしていたところ、その弟さんが逮捕されました。まさに2回目の郵送については私にとっては想定外でございまして、(輸入自体を)私は全く知らされておらず、私が購入したCBDサプリメントであるかどうかも不明であります」と説明。
こうした経緯から、「サプリメントを摂取していない」「2回目は輸入するよう指示もしていない」と主張し、「ゆえに私は法を犯しておらず、潔白であると思っております」と述べました。
そのうえで、「しかしながら結果的に私がCBDサプリメントを購入したことに端を発してこのようなことになってしまったことは私の不注意であり、社会をお騒がせしたことに対して、おわびを申し上げたいと思います」と述べました。
また、サントリーホールディングスの会長辞任については、「大好きなサントリーに迷惑かけてはいけない」「納得している」と話しています。