家庭教師のトライなどを運営するトライグループが教材で「水俣病は遺伝する」と誤って表現した問題について、9月2日、社員8人が胎児性水俣病患者と面会しました。

【トライグループ 阿部正純執行 役員】
「学びを深めて、今後の教材制作に生かして参りたいと思うので、よろしくお願いします」

9月2日、新潟水俣病の胎児性患者・古山知恵子さんと面会したのは、トライグループの執行役員と教材制作の担当者、合わせて8人です。

トライグループは約9年間にわたり、中学生向けのオンライン教材で「水俣病は遺伝する」という誤った表現をしていました。

この問題について、7月に被害者団体と面会し謝罪。その後、適切な教材を作るための研修として阿賀野川などを訪れていました。

この日は、その研修の一環で、古山さんから話を聞きました。

【古山知恵子さん】(新潟水俣病患者会事務局の萩野直路さんの代読)
「こうしたこと(水俣病)は二度と起こしてはならない、起こしてほしくない。そのために子どもたちにも正確に伝えてほしい」

面会は約1時間行われ、新潟水俣病患者会事務局の萩野直路さんからは新潟水俣病の歴史やこれまでの訴訟についての説明などがなされました。

【トライグループ 阿部正純 執行役員】
「やはり大切なことは、正しい情報発信をすること。きょうの古山様の話も踏まえて、今後の教材制作には十分留意して進めていきたい」

面会後、古山さんは「トライもきちんと調べないで教材資料にしたことはひどいことだと思う。ちゃんとこれからは伝えてくれることを祈っている」と筆談で語りました。

一連の研修を経て、今後、トライグループは適切な内容の教材を制作する予定です。

NST新潟総合テレビ
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