静岡市で進む東静岡地区のアリーナ計画と清水のサッカースタジアム計画。難波市長が事業を推し進める一方、市議からは「議会軽視」と不満の声が出ています。
9月2日午前11時。
9月の補正予算案についての発表をした静岡市の難波市長。
JR東静岡駅前に計画する新アリーナから駅をつなぐ高架型の歩道ペデストリアンデッキの整備費として、債務負担行為で25億円あまりを盛り込むことを明らかにしました。
また、IAIスタジアム日本平に代わるサッカースタジアムとして候補地になっているJR清水駅前の製油所跡地については、ここにスタジアムを作る場合にどのような施設をどう配置するかなど計画を具体化する事業として500万円を計上しました。
静岡市・難波喬司 市長:
1つだけあるのは清水エスパルスには話を聞いてみないといけない。エスパルスに聞くことなく勝手にここを何かにするという話はない
静岡市が進める2つの大型事業。
具体化を目指す中、市の事業の“監視役”である静岡市議会で2日、2つの計画の進め方などを調査する特別委員会が初めて開かれました。
ただ、会議の冒頭に表明されたのは難波市長への不満の声でした。
静岡市議会 特別委員会・鈴木和彦 委員長:
議会として大変問題があると感じた。議会軽視も甚だしい。市長の独走でどんどん進んでいってしまうような気がします。本当に異例ですよ。ですからこの委員会を心して各当局も局長もそういう意見があったことをきつく市長にも言っておいてもらいたい
鈴木和彦 委員長の口から出たのは、議会への事前の情報共有もなく「市が一方的に事業を進めている」との批判。
市の担当者は釈明に追われました。
不穏な空気が漂った初めての特別委員会。
市側からは事業の進捗状況が報告された一方、委員からは財源に関する質問や注文が相次ぎました。
特別委員会・風間重樹 委員:
目標の経済波及効果を上げるためにどれくらいの費用が必要か、マックスで提示してもらう作業が必要ではないかと思っている
費用をどれだけ負担するかやどう調達するかなどの手続きを丁寧に行い、議会側に公開するよう求めていました。
市長と議会が両輪となり市の活性化につなげられるか?
市民も注目しています。