さてこちらはおいしそうなお肉、そして、はみ出るくらいたっぷりの餡が入った最中。
食欲をかきたてる商品が並びます。
鹿児島市の山形屋で東京の味と工芸品が集まった「大江戸のれん市」が始まりました。
轟木康陽記者
「きょうから始まった大江戸のれん市。会場には東京の味と技を求めて多くの人で賑わっています」
分厚いたまごサンドに湯気たっぷりのシュウマイ、香ばしく焼き上げられた鯛焼きまで。
2日から鹿児島市金生町の山形屋で始まった「大江戸のれん市~新東京の味と老舗の技~」。
2025年で29回目を迎え、初出店の7社を含む54社がそろいました。
こちらは初出店で関東に28店舗を構える「船橋屋」のくず餅。
1805年、江戸時代に創業し、220年にわたり関東の人に愛され続けてきたくず餅ですが、実はあの鹿児島の偉人も食べたことがあるんです。
船橋屋
「(西郷隆盛の)孫から手紙をいただいて、その際に西郷隆盛さんがこのくず餅を食べていたということで、感謝の手紙をくださったのでうちのくず餅を食べていたことが分かった。『東京に住んでいた』や『懐かしい』という客も多くて、楽しんで買い物をしていただいているのかな」
コリアンタウンとよばれ、韓国の食と文化が集まる新大久保からも初出店。
目の前で丁寧に巻かれるたくあんやニンジンなど、5種類の具材が入ったキンパは食欲をそそります。
「飲めるほどに柔らかい」が売りで、とろとろ、ふわふわのクリーム大福も初出店です。
鹿児島市から
「たい焼き。帰ったら(食べるのが)楽しみ」
宮崎から
「メンチカツと深川飯と魚を買った。どうするんだろうって感じ。こんなにいっぱい買って、食べきれないから明日も食べる」
楽しめるのは食だけではありません。
針1本が通るほどの細かな隙間に、色とりどりのビーズを1粒ずつ敷き詰めて縫い付けた華やかなバッグに、職人が銅を木槌や金槌で丁寧にたたいて作った急須。
南九州市から
「今、下駄はどこも売っていない」
こちらの女性のお目当ては朝、晩に履いているという下駄。
南九州市から
「いつもは緒が赤いのを履いているので、きょうはシックにした。うれしい」
辻屋本店
「お気に入りのものが作れるので喜んでもらえてうれしい」
「大江戸のれん市」は山形屋で9月8日まで開催されています。