国の特別天然記念物「コウノトリ」。九州唯一の繫殖地、佐賀・白石町で3羽のヒナが電柱の巣で孵化。地元の人などが毎日欠かさず見守り、このうち2羽が無事成長。3年連続で巣立ちが確認された。
“電柱の巣” 九州で唯一の繁殖地
太くて長い口ばし。翼を広げると体長2メートルにもなる「コウノトリ」。

国の特別天然記念物に指定されているコウノトリは、九州では佐賀・白石町でのみ繁殖している。

今年(2025年)は6月22日に3羽のひなの孵化が確認され、生まれてから約40日後の8月4日、出生地などの情報を把握できるよう個体番号が記された「足環」の取り付け作業が行われた。

高所作業車を使って電柱の上にある巣に近づき網でひなを捕獲。

慎重に地上に降ろし、全長やくちばしの長さ、足の太さなどを計測したあと、ひなの両足に足環が取り付けられた。
2羽が無事成長 3年連続の巣立ち
その後、孵化した3羽のうち2羽が無事成長。8月26日に1羽が巣立ち、その2日後には2羽目の巣立ちが確認された。

コウノトリの巣立ちは3年連続。カラスなどの天敵から守ろうと、地元の「日本野鳥の会」と「しろいしコウノトリの会」のメンバーが毎日欠かさず成長を見守ってきた。

親鳥と変わらない大きさにまで成長した幼いコウノトリは、巣から出て周辺を散策し。親鳥が取ってきた餌をつまんで食べる姿などがみられた。

今後は1か月ほどかけて餌の取り方などを学び、一羽で生きていく術を身につけていくという。

3年連続でコウノトリの巣立ちが確認された佐賀・白石町は田んぼが多くて餌も豊富。地元の人たちは巣立ったばかりの幼いコウノトリの成長を見守っている。
(サガテレビ)