秋田県は1日、市街地に出没したクマにハンターが猟銃を発砲する「緊急銃猟」の体制整備の支援事業などを盛り込んだ、一般会計総額9億5000万円余りの補正予算案を県議会の各会派に内示しました。

県が1日に内示した9月補正予算案は、一般会計の総額で9億5000万円余りです。

改正鳥獣保護管理法が1日施行され、クマによる人身被害への対策として市街地に出没した際、住民の安全確保などの条件を満たせば市町村長の指示でハンターが猟銃を発砲する「緊急銃猟」が可能になります。

施行された改正法によって迅速な対応が期待されますが、自治体の体制整備や専門知識のある職員などの人材育成が課題となります。

予算案では緊急銃猟の体制整備に関する市町村への支援として約100万円が盛り込まれています。

このほか6月~7月にかけての深刻な水不足で被害を受けた農家に対して、水の確保に関する経費などの支援に約6400万円、マーケティングの推進事業に約1400万円が盛り込まれました。

なお、8月の大雨被害に関する予算案については準備が整い次第、追加提案するということです。

補正予算案は9月8日に開会する9月県議会で審議されます。

鈴木知事は緊急銃猟の開始について「実際に発砲しないといけない猟友会の皆さんに過度の負担がかからないように。今後、十分に対応ができないというケースも多々あると思う。そういうことに対するリアクション、現場を責めたりだとかそういうことがないように県民の皆さんに理解してもらえるように私としては心掛けていきたい」と述べました。

ところで、秋田地方最低賃金審議会は8月25日、県内の最低賃金を1031円に引き上げるよう秋田労働局に答申しました。

鈴木知事は最低賃金の適用となる2026年3月31日より前に従業員の時給を1031円以上に引き上げる中小企業を対象に、1事業者あたり50万円の一時金を給付する方針を示しました。

対象となる企業の範囲や予算案として議会に提案する時期などについては、検討を続けるとしています。

秋田テレビ
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