女性の理系進学率が先進国の中でも最低水準にとどまる日本。
そんな現状を変えようと東京都が踏み出した新たな1歩に密着しました。

最先端の科学技術に触れたり、日本を代表する鉄鋼メーカーの最前線まで。

女子中高生のために開催されたイベント。
理系分野での女性の活躍を後押しする、名付けて「女子中高生向けオフィスツアー」です。

この日、東京都内にある医療機器の開発・提供を手掛ける世界的企業「サーモフィッシャーサイエンティフィック」のオフィスを訪れた夏休み中の女子中高生たち。
お盆期間にも関わらず、定員いっぱいの20人が参加しました。

中高生たちは白衣に着替え施設内を見学。
注目を集めたのは、心臓や血液などに変化する力を持つ「iPS細胞」です。

サーモフィッシャー アプリケーションスペシャリスト・米田ゆきさん:
約2週間でiPS細胞が心筋細胞に変化していく。キュッキュッと拍動している。

再生医療に欠かせない最先端技術に間近で触れる貴重な体験です。

さらに、科学機器の操作にも挑戦しました。

サーモフィッシャー アプリケーションスペシャリスト・押野太智さん:
実際の研究者が使っている機械・道具を使って、(研究者と)全く同じことをやってもらいました。

ツアーの終盤には、現役で活躍する女性社員との座談会も。

中学3年生:
英語は大事かなと思うが、苦手だからちょっと距離を置きたくなる。

苦手な教科を打ち明ける学生に女性社員は。

サーモフィッシャー 技術営業担当・朝武悠奈さん:
好きな映画やドラマでセリフを覚えるだけでも、すごく習熟できると思うのでおすすめ。

日本で理系の大学へ進学する女性の割合はわずか17%と、先進国が加盟するOECD(経済協力開発機構)の中で最低レベルです。

東京都 生活文化局 女性活躍推進担当課長・池野谷晃子さん:
(Q.ツアー実施の目的)女性で活躍しているロールモデルに接する機会が、非常に有効ではないかと考えて女子中高生向けのオフィスツアーを実施することにした。

鉄鋼や自動車など、日本を代表する企業50社以上が参加するこのツアー。
体験した感想は。

中学3年生:
自分が働く姿をイメージできて、とても良い機会になった。

高校1年生:
(進路の)参考材料になった。

企業側も未来を担う女子学生に期待を寄せています。

JFEスチール 採用室・今井一敬室長:
進路選択に1人でも多くの方が、理系の道に進んでもらえれば。そういったところに役に立てれば。

ツアー後のアンケートでは、参加した女子学生の85%が「理系企業で働きたい」と回答。

都の担当者は「確かな手応えを感じている」と話しています。