騒音などのトラブルが相次いでいる「特区民泊」の事業について、7つの市や町が離脱を希望していることが分かりました。
29日、関西テレビの取材に応じた箕面市の原田亮市長。
【箕面市・原田亮市長】「箕面市も離脱をいたします」
「特区民泊」事業から離脱する意向を示しました。

■特区民泊のうち95%が集中する大阪
「特区民泊」事業は、増加する外国人観光客などの宿不足を解消するため、国が始めた制度。通常の民泊に比べて、営業日数の制限がないなど、参入のハードルが低いことが特徴です。
2016年に導入した大阪府には全国の特区民泊のうち95%が集中。最近は宿泊客の騒音や、ゴミ出しをめぐる住民とのトラブルが相次いで報告されています。
こうした中、今月12日には、寝屋川市が「まちづくりに必要ない」として、事業からの離脱を大阪府に申し立て。
大阪府が、府内の市町村に離脱する意向があるかどうか調査を行う事態となっていました。
新たに離脱する意向を表明した箕面。市内には特区民泊が1カ所あり、今のところトラブルは確認されていないということですが、一体なぜ離脱したいのでしょうか。

■「市民が暮らすエリアと観光客が泊まるエリアは分けるべき」
【箕面市・原田亮市長】「もともと特区民泊からの離脱はずっと検討していた。箕面市は元々住宅都市として発展してきている街で、今の人口が着実に伸びて行っている中で観光振興よりも住宅都市としてのブランド価値を守っていくことが必要だと」
市長は「市民が暮らすエリアと観光客が泊まるエリアは分けるべき」と話します。
【箕面市・原田亮市長】「民泊を増やそうという考えはないです。住居エリアとホテルができるエリアをしっかり分けて、(民泊ではなく)ホテルを誘致していこうと考えています」

■箕面市のほかにも、四條畷市・藤井寺市・島本町も離脱を希望
関西テレビが今回、大阪府内の全ての市町村に離脱する意向があるか取材したところ、箕面市のほかにも、特区民泊の施設が無い四條畷市、藤井寺市、島本町も離脱を希望していることが分かりました。
【島本町の担当者】「近隣住民の生活環境が悪化する懸念がある」
【四條畷市の担当者】「騒音問題などが起こった際の指導方法について、十分な法整備がなされていない」
また、府内の中で特区民泊が集中している大阪市でも先月、課題を洗い出すためのプロジェクトチームを設置。
横山市長は、「課題が解決されないなら、新規の受付停止も考えないといけない」と話しています。

■「必要がない自治体は引き続きやる必要がない」と吉村知事
府内の市や町が相次いで、特区民泊事業からの離脱を希望する事態に大阪府の吉村知事は…
【大阪府・吉村洋文知事】「需要も少なくて、必要がないという自治体があると思いますので、そこは引き続きやる必要は僕はないと思っています。除外を希望する市町村には、(国に対して)除外をする音頭を大阪府ではとっていきます」
大阪府は29日午後6時に府内の全市町村に行ったアンケート結果を公表。
7つの自治体が離脱意向を示していることがわかりました。
【特区民泊離脱意向】
・茨木市
・大東市
・箕面市
・藤井寺市
・四條畷市
・島本町
・豊能町
吉村知事は意向調査の結果を踏まえて、それぞれの市町村の希望に応じた対応をしていきたいとしています。

■藤井聡教授 特区民泊は「やばいものではある」
関西テレビの取材に、四条畷市では、「大阪市の苦情件数などを見ると対応に苦労しそう」とコメントしています。
また八尾市では、「離脱・現状維持どちらの可能性もある」ということです。
【京都大学大学院藤井聡教授】「ホテルや旅館は観光客の方が来られるので、しっかり管理しておかないと必ずトラブルが起こるだろうということで、法律があって規制している。特区制度は、特別にそこを緩和するということで、旅館の法律には合理性があるので、やばいものではあるんですよね。
ちゃんとウォッチ(監視)しなければいけなかったんですけど、やっぱり問題が起こりましたということですから、規制緩和をする時にはちゃんとウォッチして、問題があればすぐ撤退するとか、新しい法制度作るとかっていう対応が必要ですよね。しっかりと対応してもらいたいと思いますね」
(関西テレビ「newsランナー」 2025年8月29日放送)
