危険な特定外来生物・セアカゴケグモ。
記録的な猛暑の影響もあり、その出没エリアが年々広がっています。
オーストラリア原産の毒グモ・セアカゴケグモ。
25日月曜日には福岡・北九州市の保育施設で4歳の男の子がかまれる被害に遭いました。
男の子は現在特に症状はないということですが、メスのセアカゴケグモは毒を持ちかまれると重症化する恐れもあり注意が必要です。
広島市でも今週テニスコートでセアカゴケグモ12匹が見つかり、貼り紙で注意が呼びかけられています。
市内では先週も保育園の駐車場で24匹が見つかっていました。
吉島保育園・宮地明美園長:
（クモは）歩いていたわけではなくて、この(側溝の)中にいた。ドキッという感じで嫌なクモじゃないとよいと思ったが…。
各地で発見が相次ぐセアカゴケグモ。
その姿は東京・台場でも確認されています。
警備員によると28日、ビル周辺の植え込みでセアカゴケグモが発見されたといいます。
警備員：
初めてなので、想定外。びっくりした状況。28日は確認しただけで20匹いた
発見された場所の周辺を中心に29日も殺虫剤を使った駆除作業が行われました。
その作業中にもセアカゴケグモ10匹ほどが確認されました。
生息エリアの拡大が警戒されるセアカゴケグモ。
専門家は長引く猛暑が影響していると指摘します。
国立科学博物館動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ・奥村賢一研究主幹：
11月に九州で調査したことがあるが気温が30℃になった。セアカゴケグモはまだ成体がいた。最近、温暖化の影響もあるから、より定着しやすくなっていくと思う。
長引く暑さが活動を活発化させ、生息エリアが広がっている可能性があるといいます。
更に奥村賢一研究主幹は「お台場にもいろんな自動車が頻繁に来る。自動車に付着して入ってきたというのは確実。外来種は自然環境より人為環境、建物などに定着する事例が多い」と話します。
環境省は発見しても素手で触らず、かまれた時は速やかに医療機関に相談するよう呼びかけています。
