JR渋谷駅前のハチ公像を照り付ける強烈な日差し。
幼い姉妹も、水筒を分け合って水分補給していました。
26日の東京都心は、最高気温36.0度を観測。
10日連続の猛暑日となり、過去最長記録を更新し、さらに2025年23回目の猛暑日となったことで過去最多記録も更新しました。
まさに記録ずくめの猛暑となった2025年の夏。
さまざまなところで異例な現象が起きていました。
27日午前9時半の東京・日野市では、開店30分前の鮮魚スーパーに大行列ができていました。
27日は月に一度の1割引きの日。
しかし、朝から危険な暑さとなる中、あまりにも行列が伸びてしまったため、急きょ開店時間を早めてオープン。
すると、続々と駐車場のほうから一気に人が降りてきました。
炎天下での行列を避けた車中待機組も加わり、店内はたちまち大混雑に。
来店客には、猛暑ならではのお目当ての品があったのです。
名物のアジフライなど、揚げ物が飛ぶように売れていました。
その訳を聞くと、「揚げ物が夏はキツイので、汗だらだらになっちゃうので。買った方が楽。この時期は特にツライ」などと話し、“毎日暑すぎて揚げ物はしたくない”という人が殺到。
店では天ぷらや天丼などが次々と補充されていました。
角上魚類・佐藤光徳さん:
(揚げ物)基本的には夏は若干落ち込むが(暑さで)、角上の(店舗で)代わりに作ることで、非常に売れているんだと思う。
東京・八王子市では37.5度まで気温が上昇。
駅前ではある珍現象が見られました。
駅前にある温度計が軒並み35度の中、一カ所だけが、なぜか42度の表示。
許可を得て、温度計が設置されたビルの屋上に案内してもらいました。
すると、温度センサーが設置されていたのは、直射日光を受ける屋上の壁面でした。
ビルの関係者に話を聞くと、壁が熱を吸収しやすい黒で塗られていることで、異常な高温になっているのではないかといいます。
一方、東京・千代田区のヘアサロン「ヘアメディカルサロン東京」では、夏限定でひんやり涼しいクールシャンプーを使ったヘッドスパ付きプランを導入。
全国の最高気温に応じて割引率が変わる「猛暑割」を始めたところ、連日の暑さで15日連続で40%オフという想定外の事態になっていて、小山侑祐店長は「この暑さがどのくらい続くのかという不安がある」と話しました。
そして、この記録ずくめの猛暑で、生活に欠かせないスマホにも危機が迫っていました。
スマホ修理王 新宿店・成田将都店長:
こちらは実際にバッテリー膨張「スマホ熱中症」で膨らんでしまったスマートフォンになります。
都内のスマホ修理店に持ち込まれた膨張スマホ。
暑さ続きで異常発熱を起こし、バッテリーが膨らんでしまう現象が発生し、バッテリー交換に駆け込む客が急増しているといいます。
さらに店では、スマホケースにも注意が必要だと呼びかけています。
スマホ修理王 新宿店・成田将都店長:
手帳型のスマホケースなど熱がこもる物に関しても、結構危険なものになりますので、スマホカバーにも注意が必要。
バッテリーが膨張してしまった場合は、どうしたらいいのでしょうか。
NITE 製品安全広報課の安元隆博さんは「触れないくらい熱くなってしまっている場合は、発火直前の危険があるので水没させる。発火した時のリスクを避けるために、金属製の容器や土鍋に密閉する事をおすすめする」と話しました。